ジュンside
5回目。
ごめん、うん、の繰り返し。
僕が何も話さないから、ヒョンは多分困ってるのかな、
起きたら、
隣にユジョ。
訳が分からなかった。
あれ?僕、お持ち帰り?したの?
とか思ったけど、
確かに僕はミョンホと帰ってきた。
お酒を飲まされすぎて、記憶は曖昧だ。
だけど、ミョンホに玄関で怒られた記憶はある。
確かに。
皆に謝らなきゃ、と何故か思ってしまう
僕は悪くないのに…
なぜか少し気まづくて、
それにまだ朝の事が怖くて、
部屋から出たくない。
はあ、とため息をつこうとすると、
ドタドタドタ
誰かが走って階段を上ってくる音が聞こえる。
誰だろう、
ガチャ
「ごめん、入る」とヒョンに軽く頭を下げ、
僕が腰掛けているベッドまで来て
隣に座った。
.
〈@58話のことです〉
ジフナが前のめりで聞いてくるから、
僕はちょっとびっくりしながら
ジラの行動を思い出す。
少し離れた所に座っていたヒョンは立ち上がって、
話の輪に入ろうとベッドに近づいてきた。
頭にたくさんのハテナを浮かべているヒョンを置き去りに、
ジフナは部屋を出ていった。
僕は手を振り、ヒョンが部屋を出ていくのを見送った。
僕も、そろそろ部屋出なきゃな…、
心配かけちゃう。
…うん、行こう。
僕は、ベッドから降りて
ヒョン達に続くように部屋を出た。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。