あなたちゃんside
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오빠からのカトクに目を通して、私は小さくため息をついた。
朝、スングァナに電話した時から気が重い。
それに、오빠からのカトク…
連絡しずらくなる、か、
私はソファーから立ち上がってキッチンに行き
ふてくされながら食器を洗う。
ルイはイヤホンを耳に刺したまま、リビングを出ていく。
こっちの返事もきいてないんだろうなぁ、
そんでセブチの曲でも聞いてたんだろうな。
しん、と静まり返ったリビングで
私に孤独感がまとわりつく。
正直、こんなに寂しい気持ちになるなんて思ってなかった。
ずっと、大人数で暮らしてきたから?
わかんないけど、とりあえず、寂しい。
心に穴がぽっかり空いたような…
って、どうせあとちょっとで帰って来るんだけど。
私はちゃちゃっと皿洗いを済ませ、部屋に戻った。
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今日は特に何もしていないのに、疲れている。
顔を上げてみると、
視線の先には皆との写真。
出ていこう、そう思った時に、
思い出しちゃいけないからと
置いていこうとした写真。
あぁ、やっぱり寂しいな。
いつものだる絡みも、
しつこいくらいに甘えてくるのも、
当たり前じゃないんだなぁ、と
最近分かった。
遅い。
メンバーは、いつもお互いを
大切にしているのに_______
少し泣きそうになってしまったので、
私は部屋の電気を消して寝ることにした。
静かになればなるほど、
向かいのルイの部屋からの音漏れが耳に響く。
いつもは誰かが潜り込んでくるベットも、
今は1人だけ。
めんどくさいな、と思っていたけれど
いつの間にか、誰かの体温を感じながら寝ることに
慣れてしまった自分がいた。
もはやこの歓声も心地よく感じる。
早く帰ってきてほしいな、
そう思いながら、私は眠りについた。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。