第113話

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6,754
2020/05/05 07:30
サランside









スングァン
スングァン
てか、今から魚釣りって何事?
ソクミン
ソクミン
ごめん、外出たくて何となく…
ソクミン
ソクミン
急についてこさせてごめんね、
サラン
サラン
いえ、








いらいらするぐらい、真っ赤な夕日は

私達を照らしていた。




もう、夕方も終わりそうなのに…







ソクミンさんと、スングァンさんは


浜辺に腰を落とし、私に手招きをした。









私は2人の横に座って、照らしてくる夕日を眺める。









スングァン
スングァン
魚釣りって言っちゃったから
スングァン
スングァン
なんか釣って帰らないと
ソクミン
ソクミン
1匹釣ろう
スングァン
スングァン
道具も何も無いのに?
サラン
サラン
じゃあ、明日の魚釣りのための準備って言いましょ
スングァン
スングァン
わ!頭いい!!天才だ!!!






適当にそう返しただけなのに、

スングァンさんが凄く褒めてくれるから

ちょっと笑ってしまった。








サラン
サラン
なんですか、笑
スングァン
スングァン
やっと笑った、






スングァンさんは、私を指さす。


ソクミンさんは、小さく何回か頷き、口を開いた。








ソクミン
ソクミン
ミンギュとご飯作るの
ソクミン
ソクミン
楽しくなさそうだったから、連れてきたの〜
スングァン
スングァン
やっと笑ってくれたじゃん〜よかった、








え、うそ、


そんな顔にでてた…?



なんて言えばいいか分からずに

黙り込んでいると、







ソクミン
ソクミン
あの子ねぇ…
スングァン
スングァン
あーあれだよ、近いからだ、距離が
ソクミン
ソクミン
あぁそうだね、それだ





と二人で話し始めるので

場違いだなあ、と感じる。







私は足元に落ちていた枝で、砂いじりを始めた。










スングァン
スングァン
最初はヌナも嫌がってたね、懐かしい
ソクミン
ソクミン
近いんですけど…ってね笑笑
スングァン
スングァン
そうそ
サラン
サラン
ヌナ、?





2人が顔をこちらに向けるので、

しまった、口を挟んじゃった

と思い、言葉を失っていると、

スングァンさんはうん、ヌナと繰り返す。








スングァン
スングァン
あなただよ、あなたオンニ、分かる?
サラン
サラン
わかります、お話した事あります
ソクミン
ソクミン
その人もね、最初ミンギュの事苦手だったんだよ
サラン
サラン
へえ、…






顔合わせの時、

仲良さそうに並んで立ってたのに

最初はそうだったんだ…





すると、スングァンさんは立ち上がって

私の隣に座り、

私はブソクに挟まれるような形になった。












スングァン
スングァン
ヒョンはいい人だよ、
スングァン
スングァン
ドジで距離も近いけど、
スングァン
スングァン
ご飯美味しいし、いい人なんだよ!!
ソクミン
ソクミン
だから、その、
ソクミン
ソクミン
苦手…かもしれないけど、
ソクミン
ソクミン
一応先輩だから、その…
ソクミン
ソクミン
態度に出すのは、気をつけてほしい、な、





スングァンさんは大きな声で、


ソクミンさんは少し照れくさそうに、


"ヒョンはいい人"と私に言う。







最初からこういうつもりで私を連れてきたんですね、











サラン
サラン
わかってます、
サラン
サラン
嫌いじゃないんです…けど
サラン
サラン
その…
ソクミン
ソクミン
うん、言わなくていいよ






私が訳を話そうとするのを遮り、

ソクミンさんは、はははと笑って

スングァンさんは耳を手で押えて

聞きたくない、とでも言うように目をぎゅっとつむる。









スングァン
スングァン
仲良くできる人とだけでいいよ、僕達とかね!!







スングァンさんも肩を抱いてくる。


肩を組まれるので、私は窮屈に肩を狭めてしまう。









ソクミン
ソクミン
あ、오빠でもいいよ
スングァン
スングァン
僕も!スングァニ오빠〜💓💓💓💓って!
サラン
サラン
やですよ笑
スングァン
スングァン
なんでえ!








楽しいなあ、




キムミンギュはこんなに優しくて面白い人達と一緒にいたんだね




…そっか。











サラン
サラン
もう暗いですから帰りましょ、
サラン
サラン
スングァニ오빠、ソクミ二오빠
スングァン
スングァン
ソクミン
ソクミン




ちょっと恥ずかしくなって、

早歩きで浜辺を歩くと、


後ろから


待ってよサラン〜!とスングァンさんの声がする。







その後、パシンッとハイタッチの音も聞こえた。























キムミンギュ_________

















…いや、仲良くできる人とだけでいいんだ。










私はそう自分に言い聞かせ、

皆がいるログハウスに帰った。










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