あなたちゃんside
日が経って…
今は、港にいる。
船が近づいてきて、
声が聞こえてきた。
私も思わず、大きな声で皆の声に応えてしまう。
だって会いたかったし!私も!!
へーい、とこっちを見ずに返事をする。
こいつまじ…
あ、ソユン達も乗ってるね!
4人とも手をヒラヒラさせてる。
仲良しなんだなあ、ジラと。いいね、
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カメラマンさんの挨拶を先に済ませ、
車に向かう。
荷物があった皆は、先に車に行ってもらった。
2ヶ月ぶりに、顔を合わせて話す。
なんか、ちょっと緊張するけど…嬉しい。
自然と口角が上がり、足取りも軽くなる。
みんな〜!
って言おうとしたのに
車の前で、13対1で
険悪なムードになっていたから
言葉がひっこんでしまった。
あぁ最悪…そうだ、毎回こうだったね…
バチッとルイと目があい、
振り向いたスングァナがこちらに駆けてくる。
両手を広げて待つと、
いつもは嫌がるのに私がこうしたからか、
え、と声を漏らしながら
スングァナが飛び込んできた。
ぎゅ〜っと強く抱きしめると、
後ろから何人かの叫び声が聞こえてくる。
次々とこちらに走ってくるのが見えて、
スングァナを引き剥がす。
ルイは車に乗り、発車の準備をしていた。
偉い、エラいよルイ!!仕事できるなあ!!!
…すぐ帰れると思ったけど、
ルイの車か私の車かでまた話し合いになって、
宿舎についたのは、皆が港に着いてから1時間後でした。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。