第11話

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2022/07/30 03:00
僕の仕事上、今までと変わらない付き合い方。
それでも彼女はいいと言ってくれた。
1つ変わったことは僕の部屋の鍵を渡したこと。
でも、僕がいないからって
一度も鍵を使って僕の家に来たことはない。
あなた
だから、鍵はいらないよ。
あっさりしてんだよなー。
僕の家の鍵なんて、嬉しいはずなのにさっ。フフフ
一応渡してあるけどね。

にしても、ここしばらく周りが騒がしくなってきてる。
何か良からぬ事が脳裏をよぎる。
実際、僕自身未登録の呪霊に襲われたし
人間界では抑止力である僕に、何を仕掛けようとしてんだ?
万が一に備えて、色々準備はしているけどさ。
目的はなんだ?




ー移動中ー
五条悟
ニマニマ「あなた、誕生日欲しいモノある?」
送信っと。
・・・・・

普段マメに連絡できないから
ちゃんとした空き時間ができた時にメールをする。
でも、僕の大事な質問に答えない場合(10分内)

プルルル、プルルル…


つい電話しちゃう。
あなた
お疲れ様〜ごめん、すぐ掛け直す!ピッ
五条悟
・・・ツーツーツー
え?僕一言も発してないんだけど・・・
僕の電話を一方的に切ってくるなんてさ
あなたくらいだよ。ナメられたもんだなフフフ
…もう1人。傑もそうだったっけ。
五条悟
ジー(横に座る同乗者を見つめる)
・・・カシャ(写メ)ハハっ
七海
何を撮ってるんですか?
五条悟
えー、だって暇じゃ~ん。
別に取りたいワケじゃないけどさー。
これ悠仁に送っとこーかなぁ・・・
七海
ったく。
プルルルプルルル・・・
五条悟
フフフ。キタキタもっしも〜し
あなた
あ、さっきごめんね。会議中で・・
今休憩になったんだ。どうしたの?
五条悟
ん?メール見た? あ、ごめんまだ
そぅ、もー時期、誕生・・・
あなた
あ、ち、ちょっとごめん、掛け直す ピッ
五条悟
おーい、ツーツーツー・・たくアイツ
どー思う?大好きな僕からの電話切るなんて
ボソッあなたのヤツさぁ・・・・ハッ!
七海
?・・・あなた?
五条悟
・・え?いや・・・
あなたてのはそのあなたじゃなくてー…
七海
五条さん、あなた、玖原と・・・?
五条悟
・・・えーっとおい、伊地知〜
今日の任務僕要らないんじゃない?
七海に任せたら大丈夫でしょー?
僕、忙しいの知ってんだろ?
伊地知
は、はい・・すみません。
上からの命令でして・・・
七海
…分かりやす過ぎる…
五条悟
(聞こえないフリ)
お前、上に言われっぱかよ〜、オイ〜
ユサユサユサ(後部座席から運転席揺らす)
七海
・・・心の声が漏れ出たんですか?
ならば、仕方ない。
七海
一刻も早く、玖原と別れてください。
五条悟
はぁ?なんでだよ。
七海
やっぱり。知られたく無かったですか?
五条さん。はぁ…
お付き合いされていらっしゃるんですか?
五条悟
フンッ別にいーだろー、それが何〜?
あっ七海、もしかしてヤキモチ?
七海
たく。同級生でしかありませんよ。
五条悟
フフフ。あっそ。
七海
…夏油さんの事は
五条悟
んー?話したよ。アイツからしたら10年前の
事とはいえ・・一応ね。
女は強いな。フフフ
七海
そうでしたか…
その件は玖原にとっても夏油さんの最期は
五条さんで良かったと思っているんでしょう。
七海
お付き合いしている方が
五条さんで良かったです。
五条悟
え、なんで~?
七海
夏油さんが離反してから、
玖原は退学を希望していました。
五条悟
・・へ〜
七海
でも踏み止まることができた。玖原は
ある人のお陰と話していましたよ。
五条悟
え?…僕?
七海
理由までは聞きませんでした。
ある人のお陰という事自体
玖原の気のせいと私は思っていますが・・・
五条悟
お前〜、気のせいなワケないだろ〜?
僕を何だと思ってるの?
僕、あなたに何かしたっけ?
退学しようとしてた、か…
ふ~ん。
ある日の夜
ー五条宅ー
五条悟
はー・・・疲れた ドカッ
(メールチェック中)・・・
彼、彼女の関係になってから
今まで通りの付き合いでいるけど、
あなたからの連絡って殆ど無いなー。
僕から発信ばっかだ。

それが当たり前だったちゃ、そうなんだけど…
反応が変わらない彼女を不安に思う時がある。
僕が今まで通りじゃなくなってるのかな?



ピンポーン カチャ
あなた
おじゃましま・・・っワッ!
(抱きしめられる)
五条悟
ギューッ おっせーよっ。ハハハ
僕は、アイツが離反した日から
「独り」にめっきり弱くなった。
寂しいと思うと、余計に不安が募る。
キミで埋め尽くされる事で、自分を取り戻す。




ーリビングー
あなた
暑っ
…ちょっと離れてよ~
五条悟
(バックハグ)ヤだよ〜
あなた
ん~~っ(抜け出そうとする)
五条悟
ハハハハハムリ無理、力ねーなぁギューッ フフ
・・・ねぇ、あなた?
あなた
ん?
五条悟
・・・あの頃さ、
傑から連絡あったんじゃない?
あなた
・・・どーだったかなぁ?ハハッ
五条悟
・・傑のトコへ行く為に、
退学しようとしたの?
あなた
・・・ハハハ・・・若かったナ///
五条悟
追いかけたいくらい
好きだったんだ。
あなた
・・・ハハ・・・
・・・黙ってて、ごめんね。
五条悟
今報告?フフフ
随分時間掛かっちゃったなハハッ…
ん、そっか・・・
五条悟
僕もさ・・・好きだったよ。
あなた
///フフフ、知ってるよ〜
あなた
や〜っぱね、二人は
相思相愛だったんだね。
ホントは付き合ってたんでしょーハハハ
紛れちゃったけど、僕はあなたの事を
言ったつもりだったんだよ?
でも、傑が好きだったのもホントだしね。
ま、いっか。



キミはずっと辛かったよな?
俺らの前では、しれーっと気丈にしてたけど
僕、知ってるんだよ。




ー医務室ー
あなた
グスッ…ううう…グスッグスッ…
五条悟
・・・(カーテン越しであなたを見つめる)
傑が居なくなってから間もなく
キミが声殺して泣いてたの。
僕が居たことも気付かずに。
ずっと泣いてた。
僕もあなたも傑を助けられなくて、
苦しかったね。
五条悟
僕、あなたとそうなりたいけど?
あなた
///相思相愛?フフフ…意外〜
///なれるといいよね///ヘヘッ
五条悟
照れてんの?ハハハ
つーか、ちょっとヤけるよ。
あなた
?ヤキモチ?…誰に?
五条悟
んー?傑にさ。
あなた
アハハハ、今ぁ?フフフ
学生の時にモヤモヤしていたその感じ
ハッキリ今、知った。

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