第13話

①②
171
2022/08/28 10:00
ーマンションー
あなた
・・・何これ・・?
「主役は私です!」タスキ?
五条悟
んー?(着替え中)
去年僕の誕生日の時、2年の生徒から
貰ったんだよ。掛けてね?主役なんだから〜
あなた
え、二人しかいないのに?
イヤだよーハハハ
五条悟
だって雰囲気って大事だろ?誕生日だぜ?
誕生日て盛大にするもんじゃん?
ホレホレ掛けちゃってしないなら
朝までベッドでお仕置きだけど?フフッ
あなた
盛大て…坊ちゃんめ。
は?……なに、お仕置きって…コワ
映画観たり、なんて事ない時間を過ごした。
あなたが笑うと、平和だな〜って気持ちが和む。
こうして過ごすの久しぶりだね。
五条悟
コレ、誕生日プレゼント。
あなた
?え…用意してくれてたの?
五条悟
あったりまえでしょー?
僕、あなたの彼氏なんだし。ハハハ
開けてみて。
僕の拘束チケットは、も少し待っててよ。
あなた
拘束って、表現…ハハハ
///何だろぅ?フフッ嬉しい〜
明らかにアクセサリーのBOX。中には
キレイなネックレスが入っていた。
五条悟
ムフフフ僕ってば、や~っぱセンスいいね。
似合ってるよ。
あなた
///ありがとう。大事にするねっ。
あ、悟の誕生日も期待しててよ?
今まで、誕生日を迎えてもプレゼントされた事は
なかった。
彼氏なんて、あらためて言われると…
嬉しくて、照れくさかった。
五条悟
僕の誕生日ね〜。僕も同じがいいな〜
あなたをベッドで拘束するチケット!
あなた
は?
五条悟
面倒事がありそうなんだよね〜。
ソレ終わったら、
ゆっくりできそうだし。フフッ
あなた
///面倒事?そ、そうなんだ…ハハハ…
ベッド?・・・サイコだね…コワイ
いや、ホントに面倒なことが起こりそうなんだよね。
あなたに話そっか。どうするか。
こいつの事だし、言うこときかねーだろーな。
僕としては、東京を離れて欲しい所だけど。


………………………………………………………………………


ー寝室ー
あなた
あ、そうだ明日、ハロウィンだね〜
街は賑わうんだろうなー。なんかする?
連日パーティー。フフフフ
五条悟
い〜ね〜。あ!じゃ、明日
こっちに帰ってこいよ。
コスプレして待っててよ。裸エプロンでさ。
あなた
はー?何それぇ。裸エプロンて。
コスプレってゆーか、癖じゃん!
悟って、そーゆー趣味あったんだ…さっきから怖い
五条悟
アハハハハ、お前にしか言えないでしょ?
本能だーって。しょうが無いでしょっ。
プニュプニュ(ホッペをつつく)ね?
あなた
フフフやーだよー。
…まぁ、明日はここに帰宅するね。
五条悟
ンフフフ、プニュプニュ(ホッペをつつく)
りょーかい。  チュッ
もしも、僕に何かがあったとしても
キミは平和な顔して笑っててよ。ね?
僕の立場上、ずっと辛い思いをさせちゃうし
君だけを守るって、キレイ事も言えない。
側にいることも、助けに行く事もきっとできないから。
五条悟
フフフフ
あなた
?なに?
五条悟
ん?
…何かいいなーと思ってさっ。
あなた
ハハハ、…平和が一番だね〜。
悟の負担も減るし…でもさー
呪術師じゃなかったら悟は何やってたのかな〜
五条悟
僕?うーん…考えた事ないけど…
まぁさ、スタイル抜群でGLGな訳だから
モデル会社はほっとかないんじゃない?
あなた
ハハハそっか、性格関係ないもんねフフッ
じゃモデルさんかな?
で、売れっ子で、パリコレとか出て
世界を股に掛けて…超セレブだっ。
五条悟
ハハハ何言ってんの、性格もいーし
元々、セレブだけど?フフッ
五条悟はそもそも呪術師なんだよね。
他に選択肢は無いんだよ。
五条悟
こうなる宿命だったんだ。
呪術の世界は不幸じゃないけど、幸せでもない。
普通に人生送るなんてシナリオは存在してないし。
けど僕が恋愛を経験するなんて、考えたこともなかった。

キミがただ微笑んでるだけなのにさ、なんだろ
ちょっと幸せ感じてんだよね。オレがだせ?

なぁ、オレさ人間て感じしね?傑。
あなた
そっか。
傑さんも、そう言ってたな…



ー10年前ー

私は、離反した傑さんの元へ行こうとしていた。
夏油傑
キミはちゃんと卒業して、
真っ当な呪術師の道に進んだ方がいい。
あなた
…私の人生は自分で決める。ポロポログスッ
私にだって力になることはあるでしょ?
夏油傑
自分の進む道が間違ってるとは思わないさ。
でもね、歪んだ思想だとも
思ってもいるんだ。それが正しいかどうかは
私の胸の内。キミにはわからないょ。
あなた
理解できなくても、…側に…居たい…
傑さん、ポロポロ…ずるいよ…
夏油傑
辛くなるだけだよ。
私が呪術師として思う理想は、
高専の人間とは…キミとは違う。全くね。
・・・私にはこの道しかないんだ。
あなた
・・・それでもい…
夏油傑
良くないんだよ。
あなたはね、そこに留まりな。
可愛い呪術師にならないと。フフッ
あなた
・・・グスッ…終わりって…事?
夏油傑
すまないね。…こんな形になっちゃって。
あなた
…もぅ、…会えないの?グスッ
夏油傑
・・・こんな風になったのに、ハハハ
キミに電話したのは・・・
フフッ私も私だね。
あなた
ポロポロポロ・・・
夏油傑
私はね、あなたの真っ直ぐで元気なトコ
心が強くて、私を理解してくれてる所が
好きなんだ。
夏油傑
正直、キミの能力を手玉に
私の側に置くことも考えた。
夏油傑
利用しようとするような野蛮な人間だ。
私は。
あなた
・・・
夏油傑
でもね、もっと純粋にキミを思ってる人が
いるんだよ。
あなた
…ぇ?
夏油傑
キミは知らないだろうが、
悟はね、ずっとあなたを見つめてるよ。
あなた
…五条さん?
夏油傑
そ。悟はさこの世界では最強かも知れないが
ホントに純粋だよ。
アイツ、真面目にキミだけを思ってる。フフッ
私には気付かれないように、ね。
夏油傑
破天荒ではあるけど
結局は根っからの膳人なんだよね。
ただ、この世のことは知らないだけでさ。
・・・アイツの事
少しばかり見ていてくれないか?
あなた
…傑さんの言ってる意味がわからないょ。
夏油傑
ん?ハハハそうだよね。
夏油傑
・・・あなた、私を忘れてくれ。
あなた
・・・ポロ
夏油傑
ひどい事言ってすまない。
・・・これもね、私の宿命なんだよ。
あなた
グスッ
宿命は前世から定められた運命、避けて通れない。
傑さんの宿命の中には私は存在しない。
初めから、夢だったと思えば傷付かずに済む。
夏油傑
私はね、悟を・・
あなた
ポロ、…なに?
夏油傑
ハハハ、いや、いいんだ。
私は諦めるしかなかった。
それしかなかった。




………………………………………………………………………………




ー5年前ー



あなたと再会した。
学生の時の気持ちとかはそれまで、忘れてたし
ガキんちょの世話
実家の当主になった事もあって忙しくしてた。

硝子から誘われた時に、あなたの名前を聞いて
傑の記憶と共に蘇る。



家入硝子
あなた大丈夫か?飲みすぎた?
あなた
ヘロッ大丈夫です!今日、楽しかった〜フフッ
硝子さん、ありがとうございます!フラッ
五条悟
っと(支える)
おいおい大丈夫かぁ?玖原あなた。
硝子、飲ませすぎだろぉ。お前のペースに
巻き込んでんじゃねーよ。
家入硝子
確かに、あなた合わせんの上手いから。
あ、あたしあなた送くるか…プルルルプルルル
ん?高専…ちょっとごめん
はい、家入です…
あなた
あ、五条さん、全然大丈夫です!ヒクッ
ちょっと酔い冷ましてから帰るんで…
ヒクッフラフラなワケじゃないし。
意識ありますし…すみません。
大丈夫なんでヒクッ
五条悟
アハハハ、ぜーんぜんダメだろ?
なに、ヒクッヒクッ言ってんだよ。
家入硝子
ごめん、高専戻らなきゃだ。
てか、あたし酒飲んでんのに…たく。
五条悟
大変だねキミの仕事も。タクシー拾える?
つか、酔っ払って負傷者殺すなよ?ハハハ
家入硝子
アホ。するかよ。つか、あなた頼むな。
あなた、ごめんね。また連絡するから。
あなた
はい。硝子さん。
ありがとうございます。ヒクッ
また連絡しますね。
家入硝子
ん。また飲もうな〜。
…五条。
五条悟
あ?
家入硝子
変なことすんなよ?
五条悟
するかよ、ばーか。じゃーな。
何も変わってなかったあなたは
僕の、あの頃の気持ちを徐々に呼び起こした。
その時には、目が離せなかったんだ。
五条悟
大丈夫?
あなた
はい。ぜーんぜん。わッ(コケる)
五条悟
おいっ(腕を掴む)
階段から落ちた時の記憶が
あなた
ドキッ///
五条悟
ハハハおいおい〜
そんな高いヒール履いてるからだろ?
調子乗っちゃって〜玖原あなたよ。
あなた
///・・・調子に乗ってなんていま…
気付いたら抱きしめてた。
彼女を近くに感じた時に、離したくなかった。
調子に乗ってたのは、僕だった。
五条悟
フフッ…(ギュッ) ポンポン
あなた
…ぇ
五条悟
ハハハ・・・この状況、まずいよな〜
…お前、酔ってるじゃん?
ビックリするよな。そうだよね。
久しぶりの再会で、いきなりこんなことされたらね。
でもね、気持ちを口にすることができなくてさ
これが精一杯の僕の気持ちだったんだ。
あなた
・・・五条さん?
五条悟
・・フフッま、ビックリして
酔も冷めちゃうか。ね?
あなた
///ウルッ ポロポロポロポロポロ
高専時代の記憶を封印していた重い蓋。
傑さんとの事、五条さんへの気持ちも、全部。

抱きしめられて、全てが解き放たれた気がした。
五条悟
…(オデコにキスをする)チュッ
あなた
グスッ/////・・・
五条悟
(再び抱きしめる) ギュッ
…調子に乗ってくれてさ、良かったよ。フフッ
あなた
え?
五条悟
あなたの身長、丁度いい。フフッ
あなた
/////(五条を見上げる)
五条悟
フフッ・・・アイツ怒るかな。
僕の背中にあなたの手が回った。
泣いた理由は僕には分らなかったけど
一人じゃ寂しかったのかもね。
きっと、僕も。
ー寝室ー
あなた
フフフ
五条悟
ん?なんだよ??…あ〜!もしかして
そんなに拘束プレイ楽しみ?
あなた
は?そんな訳ないでしょー!しないよ。
てか、なに?拘束プレイって///
五条悟
またまたぁ、想像しちゃってさ。
エッチだなぁ…ヨイショッ(覆いかぶさる)
あなたちゃーん、今でもいーんだけど?
あなた
/////ヤメて〜 バタバタバタ
こうして何事もなく、平和でいれるなら
私は宿命も、運命もいらない。

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