『どうしようって、何がー?』
声で誰だか分かる。
その声は、うちの隣の家の2階から聞こえた
見られていたのか、、
私は声の主を見上げる。
私「覗き魔!」
『いや、覗いてねーし』
私「邪魔しないでよー!」
『してねーし』
彼は隣の家の住民、及川洸太 (通称コタ)
コタは私と同い年で、
ムカつくことにあの黒高に通っている。
コタ『てかお前、ミスチルのライブ行くなら俺誘えよなー!』
私「ミスチル好きだっけ?」
コタ『ライブDVD持ってる』
私「あぁ、そういえばそうだっけ」
コタ『おいこら忘れんなバカ』
なんて、
もしも誰も行く人がいなかったら
コタを誘おうと思ってたけどね。
ミスチル好きだったのは忘れてたけど…
絶対言わないでおこう。
コタ『てかあれ彼氏?』
チュッパチャプスみたいな飴を口に咥えながら
どーでも良いけど仕方ないから一応聞いておくか
みたいな雰囲気で聞いてくるコタ。
私「あれじゃなくて矢野くんだし!矢野くんは別に彼氏じゃないし!」
コタ『ふーん?矢野くんね』
そう言いながらニヤニヤ笑うコタ。
私「何ニヤニヤしてんのよ」
コタ『別にー?まぁせいぜい頑張れよ』
私「どういう意味よ!?」
コタ『そーゆー意味♡じゃーな!早く家入れよ』
そう言うとコタは窓をピシャッと閉め、
へらへら〜と手を振ってからカーテンを閉めた
ムカつくなぁ、、
コタは昔からああいう感じで余裕ぶっこいてる
なのに成績優秀で黒高に首席入学だし
スポーツもバスケで全国に行っている。
そして昔からモテる。
私のことをいつもバカにしてるから
絶対いつか見返すんだ!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。