第30話

進路
657
2020/05/02 09:56



矢野『バイト始めたんだ?』


私「うん!夏休みの間だけね!」




今日は矢野くんと久しぶりにデートの日。

水族館に行って、お昼ご飯食べて、公園でのんびりして、夜ご飯食べて1日たっぷり満喫した。

今は矢野くんに家まで送ってもらっている。





あれから少しだけ距離が縮まった気がする




だって




だって!!




手繋いで歩いてるもん!!




カップルみたい(泣)←いや、カップルなんだけど…





私「そこで知り合った先輩が良い人なの〜!」


矢野『……ちなみに先輩って女?』


私「うん、そうだよ〜!」


矢野『そっか、良かった』





良かった??


え?男じゃなくて良かったってこと??





矢野『良い先輩がいて良かったね』


私「うん!今度矢野くんにも会って欲しい!」


矢野『機会があったらね(笑)』





莉子ちゃんにはお世話になったし…
今度紹介したいなぁ





矢野『もうすぐ夏休みも終わるね』


私「そうだねぇ、なんだかんだ早いね」





あと2週間もしない内に夏休みが終わる





私「席替えとかしたくないなー」


矢野『そうだね』


私「矢野くんもそう思うの!?」


矢野『………思うでしょ』


私「やったぁ!」





同じことを思ってくれてる

それだけですごく嬉しい





私「そういえば私もね、大学絞ったんだ〜」


矢野『どこにするの?』


私「英語好きだから、外国語系の大学にしようと思うの!」


矢野『そっか、良いと思うよ。東京の大学?』


私「うん!そのつもり!」


矢野『そっか』


私「矢野くんは変わらず緑川大学のシステム系?」


矢野『うん、そこ受けるつもり』





私が受けようとしている大学と緑川大学は少し距離が離れている。

でもこればっかりは自分のやりたい道に進まないとダメだもんね…

親にお金を払ってもらう以上、好きな人と離れたくないという理由で志望校を変えるのは失礼だと思うから。





私「でも心配だなぁー」


矢野『何が?』


私「矢野くん絶対モテちゃうもん」


矢野『モテないよ。笑』


私「いやいやぁ、矢野くんは自分のカッコ良さに気付いてないだけだよ!」


矢野『そんなことないよ』


私「矢野くんカッコイイんだから!」


矢野『それを言うなら真野さんだって…』


私「何言ってるの!私は平気だよ〜!こんなの誰も相手にしないから!笑」


矢野『真野さんこそ分かってない…』


私「いや本当に私なんて大したことないもん」


矢野『真野さんは可愛いよ、かなり』






ボッと顔から火が出るような気がした。






矢野『赤い。笑』


私「矢野くんが変なこと言うから!」


矢野『本当のことだよ』





ーーーーーーーギュッ





突然矢野くんに抱きしめられた






矢野『真野さんは自分の可愛さ分かってない』


私「……矢野くんこそ」


矢野『…………』


私「……………」






この雰囲気、、




ついに今日、、ファーストキスを、、、







なんてドキドキしていたら後ろから聞き覚えのある声がした









コタ『コホン、、そういうのは誰もいないところでしましょうねー』








私「こ!!!!」







コタ!!!!!!!







矢野『…………あれ…?』

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