第49話

惨め
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2020/05/20 03:18


クリスマスプレゼント、どうしようかなぁ…



相変わらず矢野くんとの距離は少し離れたまま。



むしろ矢野くんは私と会う気あるのかな、、





はぁ、、、





でも一応クリスマスプレゼント用意しておかなきゃだよね…




とりあえず私は学校の帰りにショッピングモールに寄ってみることに。




矢野くんが欲しい物ってなんだろう?

バスケも遊び程度しかもう続けないって言ってたし

マフラーとかも持ってるし…




てか好きな物ってなんだろ?

食べ物は雑食系だしなー

好きな音楽とか、、?

あ、ミスチル…



ミスチルか、、、



そうだ!ライブDVDにしよう!



でももし持ってたらどうしよう、、



DVDコーナーに行って探してみると、

12月24日に新しいDVDが出ることが分かった。




これ予約しておけば良いんだ!




申し込みを済ませ、店を後にする。




とりあえずクリスマスプレゼントはこれで良いかな…!





て、、、





なんだろうこの違和感は。




クリスマスプレゼントを
"あげたい"じゃなくて"あげなきゃいけない"
という義務感に駆られている気がする。




とりあえず用意しておくか、みたいな…





なにこれ、、最低じゃん私…





若干自己嫌悪に陥り、家に帰ろうとした時

ふと雑貨屋さんが目に入った





あ、これ…前にしーちゃんと山田と矢野くんと一緒に見てた雑誌に載ってたコロンだ…




『いらっしゃいませー!そちらロングセラー商品のコロンになります( ˆ ˆ )』


私「あ、はい…雑誌で見ました」


『そうなんですね!良い匂いですよ〜』




そう言うと店員さんはコロンのキャップを開けてワンプッシュした。




ふわっと香るこの匂い、、、




どこかで…






『香水の名前がマリーゴールドって言うんですけど、マリーゴールドの花言葉が「変わらぬ愛」なんですよ〜』


私「変わらぬ愛…」


『素敵な花言葉ですよね。プレゼントとしても大変人気の商品となってます( ˆ ˆ )』


私「そう、なんですね…」






変わらぬ愛、か…





私は何故かマリーゴールドの花言葉を聞いて思い出した。





莉子ちゃんの匂いと同じということを。





自分で買った物なのか、誰かにプレゼントされた物なのかは分からない。






だけど、






変わらぬ愛






その言葉が頭に残って離れない。






こうやって疑心暗鬼になってしまう最近の自分が本当に嫌いでしょうがない








ーーーーーーーーーーー








次の日、私は学校で矢野くんに聞いてみた。








私「矢野くんってお花に詳しかったりする?」


矢野『え?花?…特に詳しくはないけど…』


私「最近私ね花言葉とか調べるのにハマってて」


矢野『そうなんだ?笑』





普通に、普通に、、





私「も、問題出しても良い?笑」


矢野『俺分からないよ。笑』


私「じゃあカーネーションは?」


矢野『母の日にあげるもの』


私「間違ってはないけど…笑」






こうやっていると普通なのに…


どうして私は矢野くんを疑ってしまうんだろう






私「あ、じゃあひまわりは?」


矢野『ひまわり?んー、元気とか?』


私「じゃあ、、マ、マリーゴールド…は?」


矢野『マリーゴールド…』






お願い、分からないって答えて







矢野『…………あいみょん?笑』







あ、




あいみょん???








私「………え?…あいみょん?」


矢野『……え?違った?笑』






斜め上の回答に気が抜けた、、笑



やっぱり莉子ちゃんから香るマリーゴールドのコロンは、矢野くんからのプレゼントじゃない!



良かった、、、









矢野『変わらぬ愛、だっけ』








喜びはつかの間、一気にどん底に突き落とされた気分だった








私「な、んで知ってるの?」








他の花言葉は知らないのに…

なんでマリーゴールドだけ知ってるの?








矢野『……たまたま聞いたことあったから』


私「そうなんだ…?」


矢野『うん』






たまたま?本当に?

花言葉に興味ない人が覚えてる??






矢野『あ、そういえば今日予備校ないんだけど、一緒に帰る?』






あ、そういえば?


何その言い方…


一緒に帰る?


なんで


一緒に帰ろう


って言ってくれないの?







私「今日…しーちゃんと遊ぶ予定あって…ごめん…」


矢野『そっか、じゃあまた今度』









そりゃ付き合ってたんだから

プレゼント交換だってしてるだろうし、

当時は好き同士だったんだから、

マリーゴールドの花言葉の意味を込めて

プレゼントしたっておかしくない。



第一、莉子ちゃんが本当にあのコロンを

付けてるかも分からないし

もしも付けてたとしても

それが矢野くんからのプレゼントとは限らない






なのにどうしてこんな気持ちになるんだろう。





もしかしたら今も…





と、どうしても疑ってしまう自分が惨めで、、






こんな自分がたまらなく嫌いだ





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