?と首を傾げてこっち向いてるけどさ!
おまっ、はぁ!?
可愛いとか…狂ってんじゃないの!頭!
そんなこといって顔が赤くなるのを感じる。
可愛いとか言うなよ!
私が足早に向かうと芹川くんもタッタッと横に並んでくる。
もうため息しか出ないよ…
まぁ、コイツはどうせチャラ男。
こんなことしょっちゅう言っているに違いない。
そうやって落としてきているのか~
引くわ。
何かシュンっと肩落としてるけどさ。
少し言うと肩落としてるし、褒めると全力で返してくるし。
あと他人に愛想振り撒きすぎるところとか。
いや、急に本気だよって何が?
あれか?バンドか?
ちょっと何言ってるのか分からん。
ん??全然よく分からん。は?
そう悩んでいたら
と楓と教室へ向かう。
スパンッと二人の頭をたたく。
ゴゴゴゴ…と効果音がつきそうな程恐ろしい笑顔で言う。
最強かな?神田くん(笑)(笑)
そして教室なう。
また歌う。きょうは三回歌って解散。
私はケースにマイクを入れて、
みんなはしょって、
こっそりと外に出る。
柵を楽々乗り越えてさぁ行こうとすると、
楓が不思議な声をあげたから、
まさかと思い、
ハッと振り向くと
丁度バランスを崩して楓が前のめりに
高めの柵から落ちそうな瞬間だった。
あいにく一番最初に乗り越えた私は柵から一番遠い。
しまった…
間に合わない…!
そう目を瞑ったけど。
??
落ちた物音がしない?
??
不思議に思い目を開けたら。
神田くんが楓をキャッチしていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!