第129話

112話!
1,040
2020/05/09 10:00
真田 楓
真田 楓
だっはぁ………!
紫夜 (you)
紫夜 (you)
大丈夫?自分以外定時で上がられて仕事終わった時のおっさんの声だよ?
真田 楓
真田 楓
意味分かんないとこ饒舌じょうぜつ
紫夜 (you)
紫夜 (you)
ほらほらー、まだ終わってないよ!
あと2着!頭飾りも終わってないよ!
日曜日の午後、楓の家でメイド、執事服作りを、


微力ながらお手伝いをしていた。
真田 楓
真田 楓
ひえ~!!だってね!?
お祖母ちゃんの用意したパターン!!
真田 楓
真田 楓
これプロじゃないと出来ない縫い方!!
真田 楓
真田 楓
マッッッジで無理、死ぬ、疲れた。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
その代わりに高そうなミシン貸してくれたじゃん。
ウインクして孫にミシン渡すお祖母ちゃんとか、


ほんと絶滅危惧種より天然記念物だよね。
真田 楓
真田 楓
そう!!これ壊したら殺される!!
人生終わるやつ!!
紫夜 (you)
紫夜 (you)
あーあ、限界迎えてテンションがおかしくなってるね。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
おやつ要る人~。
真田 楓
真田 楓
はーーーーい。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
長いわ、ほれ、ポッキー。
真田 楓
真田 楓
ポッキーの日はまだですよお嬢さん。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
たまたま安かったから買ってみた。
真田 楓
真田 楓
あー糖分が体に染みるー!
紫夜 (you)
紫夜 (you)
しっかし、クオリティ高いね。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
買えばいいのに。
真田 楓
真田 楓
私の三日の努力を踏みにじること言わないで貰ってもよろしくて?
どうやら金曜日の午後から作って寝てないとか。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
よろしくてー。
真田 楓
真田 楓
これだよ、これ。
と、楓は手をお金のマークにして伝えてくる。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
あぁ、あれ節約ですな。
真田 楓
真田 楓
生地代は浮いたよ!?確かにね!?
真田 楓
真田 楓
となると人件費だよねぇ!
真田 楓
真田 楓
あなたの取ってきたメイド、執事達の体のパターンに合わせて!?
真田 楓
真田 楓
激ムズのお祖母ちゃんから教わった方法でミシンで縫うとかさぁ。
真田 楓
真田 楓
私の人生の道見えてきちゃうじゃん…
紫夜 (you)
紫夜 (you)
嫌なの?
楓の腕は本物で、お祖母ちゃんも認めてるらしい。


となると将来はお祖母ちゃんを継いで、


会社を支える道がある。
真田 楓
真田 楓
いいえ全く、でも、この耐える時間が耐えられない!!
紫夜 (you)
紫夜 (you)
話の矛盾が草。
真田 楓
真田 楓
きっとね?これをプレゼントしたら喜ばれるよ?その瞬間大好き。
真田 楓
真田 楓
でも、この作り続けるのがほんと無理!疲れる!白黒嫌だ!!
紫夜 (you)
紫夜 (you)
パンダ縫ってるみたいだよね。
真田 楓
真田 楓
グロいグロい、止めて、怖い。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
はーいポッキー終わり~頑張れ~
真田 楓
真田 楓
で、あなたは?何してんの。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
『FLOWER』の新曲、
楓のシンセパート楽譜に写してる。
私は歌詞さえあれば何とかなるし、


合わせて歌うだけだからね。


暇だし、楓の負担が少しでも減ればと思って。
真田 楓
真田 楓
貴様は女神かな?私、頑張ります。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
二徹でとうとう脳がやられたな。
頑張ってー。
『プルルルル』
紫夜 (you)
紫夜 (you)
ぅわ、何だ、誰だ、お、こいつは。
急にテーブルの上にあるスマホが鳴って、


名前を確認すると、ヤツでした。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
はいもしもしー。
三鷹 雪
三鷹 雪
『あ、あなた?』
紫夜 (you)
紫夜 (you)
はーい、そーでーす。どうかした?
三鷹 雪
三鷹 雪
『今ね、新曲の確認を、』
芹川 樹
芹川 樹
『俺っちと~!』
三鷹 雪
三鷹 雪
『…してるんだけど、ラスサビを転調させたくて、変えてみたから、聞いてくれる?』
紫夜 (you)
紫夜 (you)
オッケー、今丁度楓の家だから、
楓も一緒に聞くよ。
三鷹 雪
三鷹 雪
『そうか、文化祭の衣装か!楓、お疲れ様。』
真田 楓
真田 楓
うん、今の言葉で100着作れるよ。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
落ち着け。
芹川 樹
芹川 樹
『ギターは俺が~』
三鷹 雪
三鷹 雪
『ベースもやりつつ、二人で歌うから。』
紫夜 (you)
紫夜 (you)
了解、せーの、



ラスサビの少し手前からギターは始まり、


それからラストのサビ。


…てかさ、雪の声があまりにも綺麗すぎて。


私これいるのかなってくらいだよ。
真田 楓
真田 楓
召された。
倒れ込む楓を横目に冷静に返す私。
紫夜 (you)
紫夜 (you)
完璧、楽譜送って。
芹川 樹
芹川 樹
『了解~☆』
芹川 樹
芹川 樹
『あ、楓ちゃん生きてる?』
紫夜 (you)
紫夜 (you)
…涙出して倒れてる。
芹川 樹
芹川 樹
『はは~(笑)じゃぁねー!』
三鷹 雪
三鷹 雪
『また明日、学校でね。』
紫夜 (you)
紫夜 (you)
はいはーい、お疲れ~。
真田 楓
真田 楓
お゙づがれ゙!
ピロン!
楓の声が涙のためガサガサなのはさておき、


その後、文化祭の衣装を終わらせて、


更に新しく我々の衣装を作った楓でした。


雪パワー恐るべし。

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