第13話

12話
2,221
2020/04/19 05:23
七瀬side





『ふあぁ……残業疲れた……』

莉犬『お疲れ様、なーくん』

隣の席の莉犬くんが俺に疲れたように笑いながら言う


誅『もうこんな時間じゃん……』

俺の目の前の席のころちゃんが嫌そうにそう言って荷物を整理する

『ころちゃん、途中まで一緒に帰ろっか?』

誅『いいよー』


『莉犬くんは……?帰らないの?』

莉犬『あぁ、もう少しで終わりそうなので……』

『そっか、じゃあまた明日ね、莉犬くん!』

誅『わんわん、ばいばーい』


別れの挨拶をすると、莉犬くんは一瞬笑顔を見せ、また仕事に向かった



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誅『なーくんさ、しえるくんと付き合ってるって噂になってるよ‪w』

『は、はぁ?!……嘘でしょ』

誅『……仲良いからね』


『まぁ、生徒と付き合ったりするシチュの漫画なら見たことあるけど、

本当に付き合ってる人なんているのかな、問題だよね……』


誅『う゛っ……そ、そうだね』

『見つかったら即クビだよ……』

誅『……うぅ……』


『あーぁ、車で来ればよかったなぁ……』



誅『僕、この電車乗るから、またね!』

『うん、またね!』


駅前でころちゃんと別れ、俺は、1人細い道を通って家に向かった


『……あぁ、眠すぎて倒れそう……』



視界がどんどんぼんやりとしてきて、今にも倒れそうな俺は、

壁に掴まりながら家に向かった


俺の家は、今は、俺しか住んでいなくて

両親共に、祖父母の家に住んでいるのだ



『やっと、着いた……』

俺は、幸せを感じながら鍵を出し、差し込もうとした時


『あれ……?…開かない……え?』

俺は、力強く差し込んだりインターホンを押したりなどした



ガチャ



しえる『あ、なーくん……』

『……え?……なんで俺の家に……』


しえる『ここ、俺ん家やで?』


『……え?』

しえる『……え?』




『う、嘘……っ……』

バタン


しえる『な、なーくん?!』


『……スゥ……スゥ……』

しえる『なんや……寝てるだけか……』


しえる母『あら、しえるどうしたん』

しえる『あ、おかあちゃん?……なーくん寝てるんやけど、俺の家入れていい?』

しえる母『あら、本当だわ……』

しえる『疲れたんやなぁ……』

しえる母『しえる、ゆっくり寝さしときなさいな』

しえる『おん……』


しえるくんの温かさに包まれ、幸せを感じた俺だった

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mano
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