第25話

看病 クン
8,226
2021/02/14 00:31
あなた
ほんとごめんね…
クン
いいよ、ヌナ!気にしないで〜


私が大学生の時、アルバイト先で出会ったクンくん。猛烈なアプローチを受けて付き合うことになったんです。



今日はデートに行こうねって話をしてたけど、風邪をひいてしまって、年下に看病してもらっちゃってます。



あなた
私、動けるよ?
今からでもいいなら遊びにいこ?
クン
ヌナを看病してるのも楽しいから大丈夫!



うーん…


年下に無理をさせてるみたいで申し訳ない。





クン
ほら、ヌナ寝たほうがいいよー


そう言って私の背中をさすってくれるクンくん。


…ほんとに優しいなぁ。



それが心地よくてあっという間に眠りに落ちた。







あなた
んん、



起きた時にはもう夜の6時。


もう流石に帰ってるかな…


そう思って家の中を散策してると、何やらいい匂いが。




あなた
クンくん!


キッチンに行くと、料理をしてる彼がいた。
クン
あ、ヌナおはよー
あなた
帰ってなかったの?
クン
まぁね
クン
はい!できたー
あなた
雑炊?
クン
そう!食べれそう?
あなた
食べれる!食べたい!
クン
そっかそっか笑


クンくんが作ってくれた雑炊はめちゃくちゃ美味しくて、一気に風邪も治った気がする。



あなた
美味しかった〜
ありがとね
クン
どういたしまして!
あなた
…てか、帰らなくて大丈夫なの?
クン
さっきからそればっか
クン
ヌナは僕に帰って欲しいの?


ぷうっと頬を膨らませるクンくんを見て、思わず笑ってしまう。
クン
何笑ってんの!
あなた
別に帰って欲しいわけじゃないけど、まだ高校生でしょ?
クン
そうやってまた子供扱いするんだー
あなた
違うよー笑
クン
ヌナが心配なの。
あなた
私は大丈夫だよ!
クン
んーん、だめ

「今日はヌナの家にお泊まりだよ」

そう言っておでこにキスをしてくる彼は私より一枚上手だ。











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