結局そのまま2日目も終わってしまい、いつの間にかバスの中にいた
出席番号順なので、隣は...
「あかねちゃん...?だよね?」
「そうだよ~
あなたは...あなたちゃん?」
「うん!」
「よろしくね!」
「こちらこそ!」
「あかねって呼んで!」
「うちはあなたって呼んでね!」
ということで、あかねと友達になりたくさんお話した
2日目は、オリエンテーションでカレーを作ったらしい
私も作りたかったなぁ
そう感じた
きょうすけはバスの座席が遠くて見えない
そういや名字和田部だったなぁ
そう思った
そうしていたら、隣の隣の男子が話しかけてきた
「お前が噂の喜久川だよな?」
「そうだけどなにか?」
強く言い返した
「おれ長沼奏!よろしくな!」
「うちは喜久川あなた
よろしくね」
「僕は成宮智史
どうぞよろしく」
「おう!よろしく~!」
長沼のことはかなで、成宮のことはさとしと呼ぶことにした
かなでとさとしは、とてもいいやつだ
特にかなでは面白い
男なのに奏という名前なのは珍しいなぁと思った
とても興味深い、面白い人、しかも身長高め(おなじぐらいだけど、165センチぐらいかな?)
かなでに自分の名前を呼ばれると、ドキッとする
声が高めでかわいいかなでに、私はどんどん惹かれていった
バスを降りるとき、5人ぐらいになっていた
学校で降りる人が多すぎて、最後のバス停までいるのはかなで、あかね、大澤、きょうすけ、喜久川(あなた)だけとなった
この5人が後に大変なことになることを
私たちはまだ知らなかった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!