そう、私は無一郎と結婚して時透あなたの下の名前になったの!
そうなったのはね……
―数日前―
鬼〉キェェェ
ザシュッ
私は鬼の首を斬ってその鬼を殺した
すると鬼がジャンプして
私たちの刀は刀身が無くなっていた
鬼に襲われるっ……そう覚悟した瞬間
目の前にあるのは血を吐いた無一郎の後ろ姿
無一郎を見ると私の刀身と無一郎の刀身が体に刺さっていた
その後はもう分からない
気付くとその鬼は頭を潰され下半身がなく
無惨な姿になっていた
自分がやったということを理解するのは簡単だった
なんせ私の手は鬼の血で染まっていたのだから
私は鬼が太陽の陽で焼かれたのを横目で見て
人間の体となり傷つき鉛のように重い体を無一郎へと動かした
もう喋るのも辛い体で口を開いて返事をする
途切れ途切れの声でいう無一郎
無一郎が口を開く
最後の力を使うみたいに
微かだけど小さな声だったけど
私の耳にはちゃんと届いた
それから何日かして彼が起きた
私は泣きながら返事をする
無一郎も泣きながら話す
↑盗み聞きしてた
私はこうして今幸せです
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!