こんなところで慌てたって仕方ない
目が覚めるまで、ここが何処なのかくらい把握しとかないと……
キョロキョロと辺りを見回す
あれ?現代の要素がなくなってる………?
なんか、皆着物とか袴着てるし……
今日、元旦なのかな?
とりあえず、今の日付を確認しよ……
と、その時……
桂小太郎といい、真選組といい………
もしかして………
そう言っておじさんに背を向けて走っていく
…………なんでこの時代に来ちゃったのか
私、確か領域展開して、いつも通りやって
いつも通り光が消えたら………ここにいた
何が原因なの………?
仕方ない………
諦めよう、今更じたばたしてても遅い
とりあえず、元の時代に戻るまで、ここでどうにか生きていかないと……
何処に住んでどうやって情報を集めていくか……
目の前には、1枚の広告
条件
どんな状況でも逃げないやつ
根性あるやつ
仕事やるやつ
剣の腕あるやつ
どうやら、住み込みでも働けるし
ここならまだ安全地帯っぽそう
募集受付は明日から
これなら、自分でもいける気がする
そこら辺の男になら、剣で負ける気はしないね
そう言って、広告を握りながら、道端の方で寝てしまった
その後すぐに、奇跡的な出来事が起きるとは知らずに……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!