いつもおちゃらけているルフィがやけに真剣な目つきで私を見つめてくる
その姿につい胸がドクッと動いてしまう
でもまぁ変な期待は辞めよう
それで傷つくのはいつも自分なんだから
私はもうそこまで来ていた涙が零れる前に部屋へ戻る事にした
するとルフィは急に大きな声を出したので思わず身体が跳ねてしまう
私の問いにルフィは少し間を空けて答えた
ルフィが私の事を...恋愛的に好き?
違うきっとルフィは勘違いしているんだ
恋愛的の意味を
するとルフィは顔を赤くしている私に追い討ちをかけてきた
その最後の言葉に私は今まで我慢していた涙がボロボロと溢れてしまう
私の様子にルフィは焦ったように声をかけてくる
「じゃあどうして」と言いたそうな顔をしたルフィに私は涙を手で拭いてちゃんと彼の目を見つめ返した
私がそう言うとルフィは大きく目を見開いて少し取り乱した。
その様子が面白くて私は少し笑みが溢れてしまう
私がちゃんと肯定の意思を示すとルフィは私に抱きついてきた
私がそう茶化すとルフィは少し顔をムッとさせ、私から一度離れた
そのまま自分の被っていた麦わら帽子を私に被せて、肩を両手で掴まれた
深夜11時頃。この日は丁度満月とまでは行かないが綺麗な三日月が夜空を照らしていた。
その姿を背景に私達は唇を重ねあった____
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。