第2話

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2026/08/06 13:00 更新
山中side



もはや自分の家といってもいいくらい頻繁に訪れている場所に、




「ただいま。」




と家主であるはやちゃんを差し置いて、さも当たり前の風格でドアを開ける。



太「たっだいまー!」


勇「ただいまー」




続けて2つの声。どちらも微妙に違うパターンなのが面白い。

廊下を抜けて、リビングの扉を開けると




舜「おかえりー!!」


仁「買えた?材料。」





キッチンに立って作業をする2人の姿が。色違いのエプロンをつけて並んでいるので新婚さんみたい。かわいい。






今日はいつぶりか分からない、5人そろってのオフ。こんな機会はめったにないので、存分に楽しもうということになった。

1日限りの休みなので、どこかに出かけるような時間はない。そこで俺らが出した案が、たこ焼きパーティー。
通称「タコパ」である。



そうと決まったら善は急げ。はやちゃんの家に集合し、全然使われていない様子だったたこ焼き器を引っ張り出した…のは良いものの、肝心のたこがないことに気がついた。

たこがなかったら、たこ焼きじゃないよねってことで。




「俺行ってくるよ。」




快く買い物を引き受けた。


料理上手のじんちゃんと、大学時代に自炊力を培った
舜太は、薬味や生地の準備のために家に残ることにした。

はやちゃんは




勇「ほんとに大丈夫!?調味料の場所とか分かる!?」




めちゃめちゃ騒いでいたけど、




仁「ここに何回来たと思ってんだ。そんくらい分かるわ。」




というじんちゃんのひと言に一蹴されていた。


そんなわけで、はやちゃんと俺と、はじめから準備をする気は微塵もなかっただいちゃんと一緒に買い物に出た。

別に自分が料理できないって言ってるわけじゃないからね?適材適所ってやつだよ。









勇「たこ焼きにチョコ入れたら美味しそうじゃね!?」


太「甘いのいいやん!俺チーズ入れたい!!」




スーパーに来た2人は大はしゃぎ。アレンジにワクワクが止まらないのか、俺の持っているかごの中にどんどん商品を入れていく。それはもう止める間もない勢いで。

すっごい楽しそうだったから止めなかったけど。




「重っ…。」




さすがに俺の細腕では耐えられなくなってしまい、カートを探しに行こうとスーパーの出入り口に戻るため踵を返す。




太「柔太朗大丈夫?俺持つよ、それ。」




すると、横から伸びて来たたくましい腕にいとも簡単にかごを持たれてしまった。




柔「あぁ、ありがと。」


太「いーえ?てかこれ思ったより重いな笑」




そう言いながらも余裕そうに歩くだいちゃん。自分の腕と比べると、何倍も頼りがいがありそうな腕に思わず見とれてしまう。俺も筋トレしようかな…




太「ずっと持っててくれたんやろ。ありがとな。」




ニカッと太陽さえ霞むんじゃないかってくらいの笑顔を浴びる。本当にだいちゃんはこういうとこがある。いつも元気で天真爛漫なのに、ちゃんと周りを見ていて、さっと手を差し伸べてくれる。
無自覚って罪だね。

キュンとした気持ちをなるべく顔に出さないようにしたけど、きっとバレバレだったと思う。何回惚れ直してもキリがないな。



はやちゃんとも合流し、買い物は無事終了。
会計の金額が予想よりも0が1つ多くなるほど、とんでもないことになっていたのは俺らだけの秘密。






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