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今日もいつも通り 俺の部屋でじんたんが一緒に眠っている。
昨日の初エッチの疲れもまだ残ってか、ベッドに入るなりすぐに小さな寝息が聞こえた。
眠っているじんたんの背中をそっと抱くと
ムラムラと愛しさが溢れだしてくる。
正直に言うと2:8くらいだ。大真面目よ?w
そりゃあんな気持ち良かったら抱きたくもなるけどさ、なんていうか、
好きな人って 下心無しでこんなに幸せな気持ちにさせてくれるんだなあって
改めて実感させられるんだよなあ...
じんたんの額に軽くキスをして
おやすみと声を掛けて
眠りに落ちた。
(____3時頃)
じ「__ーーーッッ!!!」
隣でじんたんが弾かれたように勢いよく飛び起きた衝撃で くっついて眠っていた俺もうっすらと目を覚ました。
テ「んん...びっくりしたぁ.....」
目を少し擦ってぼんやりする焦点を合わせながら上半身だけ起き上がらせたじんたんを見上げる
テ「じんたん?どしたあ?」
俺の声に
また勢いよくハッとこっちを振り向いた
じ「...ぁ、ごめん、起こしちゃった...」
...じんたん、声、震えてる...
テ「だいじょぶ?」
じんたんの背中に手を当てると
驚くほどびしょ濡れで
熱でもないとこんなに寝汗なんてかかないぞと不安になってじんたんの顔を見る
真っ暗な部屋でもわかるほど汗だくで
目からも涙が出てるみたいだ...
じんたんの涙でちゃんと目が覚めて
どうしたの?って起き上がった。
じ「ごめん、起こすつもりじゃ...グスッ」
テ「いいんだよ、1回寝たのに 夜中もじんたんと話せるなんてラッキーじゃん?」
自分の服の裾を使ってじんたんの汗と涙を拭いながら 手を握った。
テ「なんでこんな汗かいてんのー、風邪ひいちゃうじゃん!こわい夢でも見た?」
俺の台詞に じんたんが遠慮がちに手を握り返してきて 小さな声で「うん」て頷く。
じ「...テオくんが、どっかいっちゃった」
か細い声で
ゆっくり息を吸いながら言葉を紡ぐ
じ「...なんでこんなめんどくさいやつと付き合ったんだろって...楽になりたい、もうやめようって...」
握り返してくれた手に少し力がこもる
じ「...最初から気持ち悪かったんだよって」
息が整ってきて
やっと俺と目が合ったじんたんを
これでもかというほど思いっきり抱きしめた。
じ「__!」
テ「最悪な夢見たね。夢の中の俺がごめんな」
抱きしめたまま
優しく頭を撫でる
テ「そんなこと言うやつ俺じゃないと思うけど!だってこんなにじんたんのこと愛しちゃってるんだからw」
じ「...ぅん、ありがと...」
テ「俺もうじんたんから離れるなんて無理だよ」
もう一度目を合わせて唇にキスをして
まっててねと伝えて俺のクローゼットから着替えを出した。
テ「とりあえず着替えて、いっぱいいちゃいちゃしながら寝ようぜ!」
じ「...!ぅん!」
少し笑顔になってくれた。
そんな夢見させたのは
きっと過去の俺だよなあ。
...あー、じんたんのこと自覚する前の自分ぶん殴りてえわ。
横になって、少し喋りながら背中をさすってやっていると
俺の服をしっかり掴んだまま
じんたんはゆっくり眠りに落ちた。
テ「...可愛いなあ」
最初こそじんたんの方から
好きだと言ってくれたけど
きっと今は
テ「たぶん、俺の方がずっとずっと愛してるよ」
ああ
はまってんなあ。w
夜中に悪夢で目覚めたじんたんに
頼られるのも悪くない。
でも
どうかいつも
幸せな夢を見ていて欲しい。
じんたんの幸せな夢の中にさえ
自分が居ればなんて思う。
夢ですら
独り占めしたくなる。
テ「...良い夢見てね、じんたん」
恋人の寝顔でついにやけて安心して
俺も眠った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。