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初めて
テオくんと同じベッドで眠った。
目が覚めると 背中に暖かくて気持ちいい息遣いを感じて、うれしくて心臓が跳ねる。
起こさないようにそっと首だけ動かして後ろを見ると、テオくんが 俺を後ろから抱きしめるようにして眠っていた。
__ふふ、かっこいいなあ
朝起きて 好きな人が隣で寝てるって
こんなに幸せなんだ...
カーテンの隙間から差し込む日差しで テオくんの明るい髪がきらきら光る。
...まつ毛長い。寝顔もかっこいい...ちょっと可愛いもあるかも
なんて考えながら
慎重に ゆっくり テオくんと向かい合うように体の向きを変えた。
昨日の夜のことを思い出すと
心臓が爆発しそうなくらい恥ずかしいけど、
テオくんが自分を求めてくれたみたいで
すごくすごく嬉しかった。
__あー、テオくんが
彼氏になったんだなあ
...正直、まだ ちょっと不安だ。
男同志だし、
テオくんは好奇心で好きって言ってるんじゃないか、そのうち女の子のところに行ってしまうんじゃないか なんて考えてしまう。
...でも、でも今くらいは
何も考えずに
テオくんが隣に居る幸せを
いっぱいいっぱい噛み締めたい。
今のこの夢みたいな状況を
少しでも長く楽しみたい。
...ずっと
こうだったらいいなあ。
そんなことを考えながら
テオくんの胸に収まるようにくっついて
だいすきな匂いを思いっきり吸い込んで
また眠りについた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。