第8話

気持ち2
3,623
2019/04/11 16:55

🐴

________



最近、じんたんがおかしい。


いや あの夜から
ずっと違和感は残ってた。


いつも通りに振る舞うじんたんに
俺もいつも通りに振る舞った。

前の生活に戻ったようで、でも、

手が 腕が 触れそうになる度に
なんとなく俺と距離を取るじんたん。

俺は その距離感をもどかしく感じるようになっていた。


そういえば
最近じんたんの照れた顔を見てないな
慌ててるところも あんまり見なくなったな。

あのじんたん
可愛いのになあ

なんて 考えるようになった頃


意識は仕方ないかと
気付かないフリを続けて数ヶ月が経った。


でも俺が気になっているのはそんなことじゃなくて
じんたんがあまりにも食事をしないことだった。



食べるのが大好きなじんたんが




テ「じんたん、お腹すいたね」

じ「そうだねー」

テ「どっか食べに行こうか!」

じ「んー...そうだなあ。俺眠いし寝たいかも、テオくん行ってきていいよ!」




最近
ずっとこんな調子だ。




起きてから寝るまでほとんど毎日一緒に居るのに、明らかに食べていない。なんなら 水分もほとんど飲まない。


じんたんは見るからに体重が落ちていた。




一度、リビングで寝落ちしていたじんたんの手首をそっと掴むと 驚く程に細くて、前とは比べ物にならないくらい頼りなかった。



俺が言ってもじんたんは食事を取ろうとしない。
お腹がすいてない
そんな気分じゃない
忙しい
今は眠い
と いつも話しを逸らされてしまう。

少しは食べなと無理矢理押し付けたパンやおにぎりを 仕方なく少しずつ口に入れるだけ。

飲み物は 編集作業中や 一緒にゲームをしているときに俺が渡した飲み物を飲む。
そして寝る前にたまに水を飲んでいるのを見かける程度だ。




どうしちゃったんだ、じんたん。





体重が少しずつ減って
最近は顔色が優れないことが多いじんたんのことが 気掛かりで仕方なかった。





そして

外に撮影に出掛けた今日

いつもな増して顔色の悪いじんたんが心配で、今日は撮影はやめようと何度も言ったけど 聞いてもらえず
朝ごはんを食べることを約束に出掛けたのだが










____ドサッ



「...じんたん!?じんたん!!!」











じんたんが


倒れた

プリ小説オーディオドラマ