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その日、
結局まこさんは朝までゲームに付き合ってくれて、申し訳なかったけど
ま「久々にゲームしたかったから嬉しかったです!」
なんて笑ってくれるから
つい頼ってしまう。
テオくんの居ない
1日目の夜を超えた。
__あと1日。
今日我慢すれば明日には帰ってくるんだ。
ああーー会いたい。
抱きしめたい。
キスしたい。
テ
『おはよ!じんたんもう起きてるー?』
じ「あ、テオくんだ」
お昼頃のLINE。
今テオくんと繋がれるのは
このスマホだけ。
通知音が鳴る度に気持ちが跳ねて
恋人からのLINEにときめいた。
でも、
会いたいってぶつける訳にもいかないし、元気で物分りのいい自分を演じる。
物分かりのいい恋人で居たかったんだ。
...そんな頻繁に普段からLINEしてるわけじゃないしなあ、
...電話もくれないなあ。楽しいんだろうなあ。
ああ、
俺
嫌なやつだ。
すると
ドアをノックする音と共に
まこさんの声が聞こえた
ま「じんさん?今いいですか?」
じ「ん?いいよー」
遠慮がちにドアがあいて、
おはようございますってまこさんが顔を出す。
じ「なにー?」
ま「今日もゲームするか聞きに来ましたw
あれだったら編集早めにあげとくんで」
じ「え、...いいの?昨日も付き合ってくれたのに...迷惑じゃない?」
ま「何言ってるんですか、そんな顔しないでください!」
ついしょぼくれてしまった俺を見て
豪快に笑いながら
頭をぽんぽんしてくれた。
じ「ん...ありがとう。」
__テオくん、はやく会いたいよ。
スカイメンバーはみんな優しいね、
我慢してるから、早く帰ってきてね。
__そしてその夜
ち「ぎゃー!また負けた!」
た「弱いな~」
じ「女の子にしては強いけどねちぃちゃんw」
ま「まあ誰も俺には勝てませんよw」
みんなでわいわい楽しんで
昨日と同じく たくまとちぃちゃんが席を立つ。
まこさんは残ってくれて、でも昨日オールしたこともあってか お互いうとうとしていた。
ま「じんさん眠くなりました?寝てください」
じ「んん...やだ...部屋行ってもテオくん居ないもん...」
ま「あー、明日には会えますからね、リビングで寝ますか?」
じ「うん...ゲームしながら寝る...」
そのままスマブラを続けていると
段々睡魔に勝てなくなって目が落ちてくる。
スマブラの音とまこさんの声を聞きながら
そのまま眠りについた。
→続
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。