第62話

JN
5,844
2019/03/25 22:30
ジンside







ジン
ジン
、、、この部屋









とうとう来たんだ。








ジン
ジン
、、、よし、行こう









僕達はその部屋の前でずっと立ち止まっていたが、
僕を先頭に中に入った。






























 











……ッ…!








…なに…この臭いッ…




















変な……においだ。









生ゴミのような……。









僕達は手を口元に覆い、ゆっくり前に進んだ。









……何か…嗚咽が聞こえる…









…ジョ…ジョングクなのか…?









…そして、ドアの前まで来た。









このドアを開ければ、ジョングクがいる。









僕はドアノブに手をかけた。































…開けれない。









…怖い。









本当に…許してくれるのだろうか。









こんな…僕を…、








…遅く…なって…ごめん、









ほそく
ほそく
、、、ヒョン、









ホソガが僕の肩に手を置いた。









…行かなきゃ。









…僕はぎゅ、とホソガの手を握ると、ゆっくりとドアを開けた。







































信じられなかった。









檻があって……窓が…ない。



















そして……









…目の前に…目の前にいる。









体操座りをして…震えているジョングクがいる……のに。









…ジョングクじゃ…ない。








ジン
ジン
…ジョングクッッ、!









…僕は一瞬心臓が止まった。









…もうあの時のジョングクじゃない。









…痩せ細って…服も……あの時のまんまじゃないか……









お風呂……一度も入っていない…?









…嘘だろ…








ジン
ジン
ジョッ…ジョン…グガァッ!









僕の目からは知らないうちに涙が出てきていて、





心のの整理もつかなくて、その場に立ち竦んでいた。









でも、少しずつ、ジョングクの元へ歩いた。



















そして、触れようとした時、








______ビクッ









ジョングクが僕を拒むように震えた。









ショックだった。









悲しかった。









やはり、僕は許されないのだと。




















…けど、仕方ないのかもしれない。




















…今のジョングクには、恐怖と、不安しかない。








































今、目の前にいる僕たちはジョングクにとって
「恐怖」にしか、見えないんだ。

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