第73話

JM
5,431
2019/07/09 21:19
ジミンside



















神様お願いします。







どうか、僕達に”幸せ”を下さい。





























ジミン
ジミン
…テヒョナッ……



















目の前には お腹から真っ赤に染まった血を流し、

横たわっているテヒョンがいた。


















…嘘…だろ?






おい…なにやってんだよ…。









僕はへなへなとテヒョンの近くまで行けば、


ペタン、とその場に座り込み、




ジミン
ジミン
…お前…なにやってんだよッ…おい…目…さませよ…ねぇ…テヒョナッ…!








テヒョンの肩を揺すった。



















まだ、身体は暖かくて、



ピク、と体が動いた。



















テヒョンはうっすら目を開けて、



テヒョン
テヒョン
…ジミ…ナ…?…きて…くれ…た…の…?




と途切れ途切れに言った。








ジミン
ジミン
…きたよッ…きたのに…なにやってんのッ…!
テヒョン
テヒョン
…僕…ね…?…お星…様に…なりたい…んだ…。

お星様…キラキラして…かっこいい…じゃん…?


…ねぇ…ジミナ……ヒョン…ごめ…なさい…ッ…。


…ごめ…なさい…ごめん…なさい…ッ









テヒョンは泣いていた。









ごめんなさいだけじゃ許されるわけねぇだろって言ってやりたかった。



















でも多分テヒョンなりの罪の償い方がお星様になるってことだったんだと思う。








ジミン
ジミン
…お前間違いすぎだよ。



…お前なんで…自分まで傷つけてんだよ…。



そんなんでお星様になれるわけないじゃんッ…。
テヒョン
テヒョン
……ごめ…ん…ごめんねッ…。





テヒョンが喋るたび、お腹の血がもっと染まっていく。







ナムジュン
ナムジュン
…も、もう喋るなッ…。



救急車…呼べっ…!



ナムジュニヒョンがテヒョンの傷口を手で押さえて、血を止めようとしていた。







テヒョン
テヒョン
…ヒョン…ごめ…なさい…。



でも…僕…も…いいんだ…。


だから…ね……?…も…離して……?



今まで…あり…がと…。





楽しかっ……た。









ヒョン…ジミナ…………グガも……





みんな……大好き…









テヒョンはまた、目を閉じた。




ジミン
ジミン
テヒョナッ!ねぇッ!…目を覚ましてよッ!









いくら肩を揺すっても目を開けなかった。


























あの後すぐ救急車がきたけど、テヒョンはまだ、目を覚まさない。

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