前の話
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多分、今日も普通に挨拶出来た、と思う。
この人は橋下臣先輩。私たちの学校はとにかく上下関係がフラット。だから皆、下の名前で呼び合ってる。
先輩、彼女とか、いるのかな……?
心の中で言ったはずなのに、声に出てきたらしい。
あなたです、なんて言えるはずもなく。
いつもの優しい笑顔。この笑顔に何度助けられたんだろう……。
思い切って、聞いてみる。もし、いないのなら本命のチョコを渡せるかも。
なんだか、少し寂しそうだった……。先輩の好きな人って誰なんだろう。
バレンタイン当日
臣先輩、モテモテだなー。一応、作ってみたけど、あんなに沢山くれる人がいるならこれはいらないかな……。
好きな人もいるし……。
義理に見せかけられたかな?
あれ……?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。