風磨)エッロ
風磨)なぁ、これ着てみて?
なんて
ある日突然
真っ白なブカブカのTシャツを私の目の前で揺らす
あなた)え、どしたの急に
風磨)いや、あのさお前いっつもその格好じゃん?
そう言って私の服装を指さす
家に帰ったら誰でもそう部屋着というものを着るわけなんだけど
私はジャージみたいな黒のズボンに白の普通のTシャツをきてる
これで同棲してから約1年ずっとだいたいこの格好でいる
あなた)え、うん、いつもこの格好でしょ?それがどしたの?
風磨)いやぁ、雑誌のインタビューでさ『もし彼女が家にいるならどんな格好をして欲しいですか』みたいな質問があって
うわ、嫌な予感がする
風磨)俺、よく考えたらTシャツ1枚すき
あなた)えーっと、それで?
風磨)だから着てくんない?
あなた)いやうん、そうなのるのはわかってた、別にいいけど
風磨)え…まじ?!
あなた)え、うん
まじかーっ、なんてびっくりしながら1人で嬉しそうにしてる風磨をみるとこっちまで嬉しくなる
でも、そんな驚くことなの?
私、そんな頑固だと思われてるの?笑
あなた)なんでそんなびっくるしてるの?笑
風磨)え、だって、えr…
いや、なに急に黙るじゃん
風磨)いやぁ、あんまいっつも素直じゃないから?
あなた)なにそれ、最低っ笑
なに、そんな理由?笑
なんて笑いながらなんの疑いもなしに着替えた
みんな最初の言葉なんだと思ったでしょ?
さっきの話は1時間前のこと
んで、今この言葉が風磨の口からでました
まんまと風磨を信用した私はほんとに馬鹿だったみたいで
これからおこることぐらいずっと一緒にいたら予測しなよって1時間前の私に言ってあげたい
みんなはこれからおこること分かりますか?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。