本日は姉妹のお茶会の日。今回のお茶会はフェンテお姉様とディーファお姉様が主催のため、お2人と第二夫人のナーヒェラッテ様が住む西の離れに来ていました。
わたくしがそう声をかけるとレティーシエラがディーファお姉様の側仕えに手土産として持ってきたマカロンを手渡しました。側仕えはすぐさま毒の有無や危険物ではないかの確認をしてディーファお姉様に「リーリツェリア様からの頂き物です。」と差し出します。本来ならば直接渡してしまいたいところですが、毒殺を恐れる貴族らしいしきたりの為に儘なりません。
お姉様が中身を確認しカンパネルラと呼ばれた側仕えに再び渡します。その側仕えはお茶とお菓子の準備のために控え室へ下がって行きました。
「フォニアーナ様がいらっしゃりました。」
フェンテお姉様の側仕えの声がして、フォニイお姉様がいらっしゃりました。
ふふっ。と微笑むフォニイお姉様は時の女神によく喩えられますが、そのくらい美しいのです。
とても、そう。それはそれは和やかな時間が流れました。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。