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第8話

回想4
3,666
2018/08/16 12:03
「おい、どういう意味だ?」
リーダー格の子の言葉を聞いて1番最初に反応したのはカラ松君だった。
カラ松君達はリーダー格の子を睨んだ。
リーダー格の子は一瞬怯んだけど、また鼻で笑った。
「そんな意味も分からないの?ウチはただこのドブスの性格の悪さを指摘しただけよ。本当にこのドブスは顔もドブスだし、性格もドブスね。カラ松君達はこんなドブスといて楽しいの?」
リーダー格の子の酷い言い様に、カラ松君達は幼馴染の私でさえも見た事がない程に殺気と冷たい空気を漂わせた。
彼らの異様な空気に気が付かないリーダー格の子には申し訳ないけど、私は彼らを"止められない"。
「あなた、下がっていろ···」
カラ松君の殺気立った目を見て、私は返事をした。
「了解、"程々にね"···」
最早何も返事しなかったカラ松君はリーダー格の子を蹴り上げた。
カラ松君以外のおそ松君達も彼女を蹴ったり、叩いたり、殴ったり···とリンチに遭った取り巻きよりも暴力が激しかった。
彼女の顔に教卓が倒れた。
犯人は十四松君だった。
「あ、ごめーん···痛かったぁ?」
十四松君の問い掛けに血塗れの彼女からの返事はなく、クラスメイト達の顔が青ざめた。
「···嘘っ!?死んじゃったっ!?」
軽くパニック状態に陥っているクラスメイト達の悲鳴などが聞こえたのか、担任の先生が教室へ来た。
「おいっ!!!!!!何をしているっ!!!!!!!!!!!!っ!?!?!?!?!?おいっ!!!!!!!!!!!!誰か救急車をっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
救急車で救急搬送されていった彼女達は、暫くの間入院した後自主退学した。
騒ぎを起こしたおそ松君達は、何もお咎めを喰らわなかった。
理由は簡単だった。
彼らは優秀だから。
下手に彼らを謹慎処分や退学処分にすると高校の偏差値が下がってしまう。
それに彼らは巻き込まれた側の人間だったからというのもお咎めを喰らわなかった理由の1つだろう。
けど、彼女らは着々と私達を復讐する準備を進めていた。

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