おそ松君の笑顔を見ておそ松君達と私の間に溝が出来た様に感じた日にトド松君からLINEが来た。
そこでトド松君とのLINEは途切れた。
暫くトド松君とのLINEの画面を開けたままスマホの画面を撫でていた。
「変わっちゃったのかな···私も、トド松君達も···私達、何処で変わっちゃったんだろう···?」
「···ねぇあなたさん、ちょっと良いかしら?」
クラスの中でも、かなり目立つグループのリーダー格の子に声を掛けられた。
リーダー格の子の背後にいる取り巻き達の視線は厳しかった。
「···良いけど···。」
「"良いけど"じゃないでしょう!!このドブスッ!!!アンタなんか目障りなのよ!!!おそ松君達にストーカーして、おそ松君達にに迷惑掛けてるって自覚ないのっ!?」
え···?どういう事···?
「おそ松君達は優しいから、アンタに注意しないだけで迷惑被ってるのよっ!!!マジムカつく!!!アンタなんか「はーい、落ち着いてー」っ!?」
「廊下にまで罵声が響いていたが何かあったのか?」
「いや、わざわざ聞かなくても分かるでしょ。」
「···本当にクソ松だな···」
「えー、喧嘩ー?やらせて、やらせてー!!!」
「十四松兄さん、喧嘩じゃないから···」
私と取り巻き達の間に入ってくれたおそ松君達は、冷たい目でリーダー格の子達を見た。
「···あなたが!!!先に喧嘩売ってきたのよっ!!!」
「っ!?」
「私、怖くて···っ!?」
取り巻きはおそ松君に殴られ吹き飛ばされた。
カラ松君が取り巻きの胸倉を掴む。
「おい!!!嘘付いてんじゃねぇぞ!!!!!!」
チョロ松君は取り巻きの髪を鷲掴みにした。
「何?あなたを脅せば僕らに振り向いて貰えるとでも思ったの?」
一松君は取り巻きのお腹を何度も踏んだ。
「···お前みたいなのがドブスなんだよ···。」
十四松君は取り巻きの顔をひたすら殴る。
「ドブスは死んじゃえー。」
トド松君は何も言わずに、取り巻きがリンチされている様子をスマホで撮っていた。
教室にいた子達はその様子を怯えながら静観していた。
リーダーの格の子とその取り巻き達は、リンチされている取り巻きを見捨て教室から出て行こうとした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。