小瀧「ありがとう。でもごめんな、君とは付き合われへん」
「そう...ですか..」
相手の女の子の顔がみるみる悲しそうになっていった。
そりゃそうだよね…気持ちは私もわかる。
でもそんな女の子に望は、自分の気持ちを話始めた。
小瀧「俺な、好きな人がおんねん。でもその人にとって俺はただの友達。片想いやねんw」
話してるときの望の顔は笑ってた。
でも目の奥はどこか切なそうで寂しそうだった。
小瀧「この事誰にもいったらあかんで?w」
冗談めかしにふざけた雰囲気でそういう望。
女の子も頷き、教室をでていった。
望にも好きな人がいる。
新しく知れたことだから嬉しい反面、悲しさもある。
望がもしその人と付き合い始めたら、私は望と一緒に居られなくなる。
小瀧「あなた?」
女の子の去った教室に居た望が、教室の後ろの扉のところにいた私に気づいた。
名前を呼ばれて私も気づいた。
しまった…隠れないといけなかった…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。