神山「あなたごめん!!」
何の前触れもなく私に頭を下げてきた神ちゃん。
何で謝っているのかわからない私。
あなた「か、神ちゃん?!頭あげて!!」
神ちゃんの肩を持ち頭をあげさせると凄く申し訳なさそうな顔をしている。
顔をあげると口を開いて話してくれた。
神山「俺…あなたのこと避けてた…ほんまにごめん…」
やっぱり……
神ちゃんも避けてたんだね…
あなた「ごめんね…私も避けてた……」
避けたくて避けてた訳じゃない。
ただ、神ちゃんと話すのが怖かった。
神山「あなたと話せんかったの辛かってん…。自分から避けてたのに、毎日話してたあなたと話せんかったのが淋しかった……」
避けてたのは神ちゃんだけじゃない、
私も神ちゃんと話せなくて辛かった時があった。
でも、まさか神ちゃんもそんなこと思っててくれたなんて…
あなた「ありがとう…そんな風に思っててくれて…」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!