第48話

chapter 47
3,573
2020/07/11 15:00
NOside





一応兄さんにも聞こえるよう、インカムをつけながら全員で、夜中なのに大きな声で探した。









「おいっ、!そっち、おっ、た、か?!?!」









「おらんっ!!あっち、みて、くるっ…」









「おれは、こっち、見ます!!」









「としょ、かんの方にもっ、みませ、んでしたっ!」









「ロボロっ!かんっ、し、かめら、は?!」









「見とる限りあんさんらしかおらん!ゾムの影すらもない!!」









「ゾム、さんっ!!」









彼らの中には、泣きながら探す人もいた。



だが、彼らの後悔は遅すぎた。


ある幹部は考える。









「っ…!!つき…つき……つきがみえる、ばしょっ!!!!」









「っ?!、なんのことやっ!」









「ゾムさんが、おれら、に、…その、まだ、されとらんだとき!おれ、とよくいっしょに、月がみえる、場所にで、て…それで、良く話しとった…」









灯台もと暗し。そんな考えで彼が見つかる訳がなかった。


そこで紺碧色の幹部は思い出した。


その考えは流石有能というべきか、幹部というべきか。









______幹部総員、城壁へ走り出す______

プリ小説オーディオドラマ