第63話

chapter 62
2,876
2020/07/19 14:18
ショッピside





「次俺ですね。」









強引。









俺はほんま、全てが強引や。何もかも。人の話なんて聞かず自分の意思のまんまに動く。不器用なヤツ。









「俺は、…俺はゾムさんのことは誰よりも尊敬してたんです。」









「ゾムさんの弱い所なんて、見たことなかった。だから、ずっと尊敬してました。」









この前軍団で殴り倒した時も、唇を噛み締めて涙なんて流さず、静かに俺らに殴られ続けた。









俺はそこでも尊敬した。おかしな話や。尊敬したなら止めろって。









「貴方の背を、ずっと追ってきました…」









話をまとめろ。なんでこんなことしか言えんのや。もっとまともな言葉を…









「…ゾムさんはみんなから愛されてましたよ。前も、今も。…俺らが愛してたのに、俺らが突き放しました…」









言葉が見つからん。なんて言えばええんや。









「……ッ、俺こんなん初めて、で…良い言葉なんて言えませんけど…」









戻れるのなら…









「…前の俺らに戻りたいです…」









「自分勝手すぎてごめんなさい、ゾムさん……」

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