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第1話

涼介さんとの出会い
1,648
2018/07/30 12:56
こんにちは。
私、主人公の黒木あなた
なんでこんなに暗いかって?
それはね…さっき実の母に捨てられたんだ…ほんと酷いよね
「あんたなんか産まなきゃよかった」なんて言うんだから…
?「ねぇ聞いてるの?」
?「おーい」
?「絶対聞いてないよね…」
?「おいって!」
ホントにうるさい…
「…なんですか?」
「だからー俺らと遊ばない?」
「そうそう。俺たちと楽しいことしようよ!」
「…いえ。結構です。」
「なんで〜いいじゃん」
「放してください…」
「まぁまぁそう言わずにさ〜」
…うっざいなぁイライラする
「ッはなしてください!」
「…もぅいいや。連れてこうぜ」
「おう」
引きずられて路地に連れ込まれる
「やめて!はなして!」
「ちょっと黙ろうな〜」
テープで口を塞がれる
「んんん〜ん〜」
パシャッパシャッ
写真を撮る音…
はぁもういいや…どうなってもいい
「あれ?大人しくなったじゃん」
ニヤニヤしないで欲しい…気持ち悪い
吐き気がする…
こいつらの会話からして私今から犯されるんだろうな…まさかこんな形で処女喪失とはね…ハハハ
………もぅいっそのこと誰か殺してくれないかな〜
なんて事を思っていると思いっきり壁に叩きつけられた
…痛いんだけど…あぁそっか、今からやられるんだ
そう思った瞬間________
「ねぇ何してるの?」
…誰?
そこには誰もが驚きそうなくらい綺麗な顔をした男の人が怖いくらいニコニコしながら立っていた
でも、そんなことはどうでもよかった
…助けてくれるの?って思ってしまった事に自分でびっくりしていた
もぅどうでもいいと思っていたのに何故か涙が溢れた
「ッ…ふぅッひっ、く、う」
泣いてる私の前に男の人が歩いてきた
「っく……ぁ、……っ_」
「…大丈夫?どこか怪我してる?」
優しく問いかけてくる声を聞いてまた涙が溢れた


「どう?落ち着いた?」
「…はい、だいぶ」
「…」
「…」
二人の間に少し沈黙ができた後、彼が躊躇いがちに聞いてきた
「…えっと…とりあえず場所移動しない…?」
あぁそっか…ここ暗いから顔もよく見えないし話せないよね…
そう思い、「はい」と答えた
近くのファミレスに入って、2人ともコーヒーを頼んだ
「あの…助けていただいてありがとうございました」
私は彼の顔を見らずに小さな声でお礼を言った
ホントはちゃんと顔を見て言いたかったんだけど…はい、見れるわけないですよね
だって…お顔が綺麗すぎます…
見たら爆発しそうです。
そんなことを思っていると
「いえいえ、ちょうど通りかかって見ないふりは出来なかったから」
気にしないで下さいと微笑まれた
…そう、私はそのタイミングで顔を見てしまったのだ
「顔が赤いけど、大丈夫?」
「だ、だだだ大丈夫です!」
「そっか。それでさ、聞きたいんだけど…」
「?」
「もしかすると、家出…とか?」
ビクッ
「えっと…その」
「ごめんね、言いたくなければ無理には聞かないから」
「いえ、その家出っていうより追い出された…と言いますか…なんというか」
「追い出された!?」
ビクッ「は、はい」
「え、じゃぁ今日どうするつもりだったの?」
「…分かりません」
「そっか…。俺の家来る?」
「へ!?」
「いや、俺もさ話聞くだけ聞いてじゃぁ気をつけてねなんて言って帰ることもできないって言うか…」
「いいんですか?迷惑じゃ…ないですか?」
「全然いいよ?迷惑でもないし」
「…ありがとうございます」
「えっと…名前聞いてもいいかな?
俺は山田涼介。涼介って呼んでくれて構わないよ。」
「えっと…黒木あなたです。」
「じゃぁよろしくってことで」
涼介さんは私の手を握って握手をしてくれた
「こちらこそよろしくお願いします」
よしっご迷惑をかけないように頑張ろう!

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