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再会した日以来、俺は、万莉と琉夏と昼を食べている。
正直、万莉は可愛い。万莉に好意を寄せる男子は、俺に、
そう聞いてくる。
小学校の頃から、男子にモテていた。
だが、万莉は、告白をされる度に、
こんな具体的な理想を語って、断る。
万莉を好きな男子たちが、万莉を
『高嶺の花』と呼ぶ。
そんな万莉は、俺によく絡んでくる。
だからこそ、小、中学校の時にも、よく万莉と付き合ってるか聞かれる。
聞かれる度に、
そう答えて、穏便に済ませる。
そんな誰からも恨まれない、平穏な生活をしていたのに…
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。