第18話

病☼jin side
954
2018/05/02 10:44
テオくんは用事があると言って

スカイハウスを出ていった。

テオくんが居なかったら暇だし、

編集も全部終わってて特にすることもないから

俺も出掛けることにした。
テオくんとすれ違ったらいけないから

テオくんにLINEを入れる。
…………………………………………

じ 『 テオくん、俺も出掛けるから
スカイハウス帰っても誰も居ないかも 』
テ 『 わかった 』
テ 『 ちゃんと鍵持った?気を付けてね 』
じ 『 わかったわかった笑 』

…………………………………………
ほんとテオくん心配性だなぁ。

お母さんみたい。
じんたん
いってきまーす
誰も居ないスカイハウスに

俺の声が響く。
外に出ると暖かい春の空気が肺に流れ込んできた。
じんたん
…散歩でもするか
行く宛もなくぶらぶらと歩いていると、

雰囲気の良い公園を見つけた。
じんたん
こんなとこあったんだ…
まさに “ 穴場 ” という感じの公園。

多分テオくんも知らないだろう。

今度テオくんと一緒に来よう。

喜んでくれるかな。
こんなことを思いながら

公園に入る。

入ってすぐに目に入ったのは、

木のベンチ。

結構年季が入っていて、

座ると ギシ と音を立てた。
公園を見渡すと、何人か人が居た。

…本当に雰囲気良いなぁ。

夕方とかに来てもいいかも。

この公園で綺麗な夕日、テオくんと見たいなぁ。
何を考えてても テオくん 。

全部テオくんに繋げちゃう俺って

結構ヤバい奴なんだろうか。
ぼーっとしながら色んな事を考えていると、

ベンチの落書きが目に入った。
そこに見えたのは
じんたん
、えっ、?
___“ テオくん ” “ こなん ” と名前が書かれた

相合傘。
いやいや、そんなはずないでしょ。

二人は幼馴染だし、

小さい時に両想いだったとかだけかもしれない。
頭が大混乱している今、

一番見たくなかった光景が目に入った。
??
やめろぉっ!ww
こなん
あははっwww
え、、?テオくん、と、こなんちゃん、っ?
こなん
あれ、
あそこに居るのじんくんじゃない?
テオくん
え??あっ、ほんとだ、じんたん!!
いつもなら笑顔でテオくんの方に

駆けていくけど、

俺は逃げた。

付き合ってもないのに、

何嫉妬してんの??俺。
テオくん
あっちょ、じんたん!!
テオくん
ごめんっ、ちょっと追いかけてくる!
こなん
いってら!
……
じんたん
っはぁっはぁ、
スカイハウスについて、

俺が一番に向かったのは

台所。

そして頭では冷静に考えているのに、

身体が言うことを聞いてくれなくて、

俺は包丁を握っていた。

To be continued .

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