第38話

居ない  ※最後
3,436
2021/04/10 10:13



五 「あなた? どーしたの?」



   悟さんの声が聞こえた。



   少しだけ驚いてるような気がする。



   追いかけて来ないと思ってたのかな。



   鬱陶しいと思ってるかな。



   考えれば考えるほど
   ネガティブになってきて、涙が止まらない



   でも棄てられたくないから



   震える声で悟さんに言う。



私 「棄、、て、な、、、、いで。」



私 「独、、、、り、、に、し、ない、、で。」



   自分の思いを伝える。



   悟さんがどういう顔をしているのか、、、



   怖くて顔を上げれない。



   すると、フワッと体が浮くような感覚になる。



私 「ふぇ?」



   とっさに顔を上げると悟さんと              
   目線が合う。



五 「やっと顔を見てくれた。」



   悟さんの顔はとても優しい顔をしていた。



五 「僕があなたのこと、
   棄てるはずないでしょ?」



五 「ちょっとコンビニに行ってただけだよ。」



   その言葉を聞いて涙がおさまってくる。



私 「ほんと?」



   ちょっぴり涙声で聞く。



五 「ほんとだよ。」



   そう言って、頭を撫でてくれた。



五 「あなた。家に帰ろっか。」



   段々思考がさえてきて気がつく。



   自分がお姫様抱っこされていることに。



私 「ぁ、れ。」



   驚いている私を他所に、
   


   悟さんは家に向かう。



五 「寂しい思いさせてごめんね。」



五 「その代わり、
   たっぷり甘やかしてあげるから。」



   怪しげに笑う悟さんを見て鳥肌がたった。



私 「ちょ、と、、まっ、、、」



   私の声を聞かずに家に入る。



















   その後のことはご察しください。















五 「棄てるわけないじゃん。
   僕の可愛いお姫様❤️」



   寝ている私の唇にキスをし



五 「愛してるよ。あなた。」



   そう呟いた。

   

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