五条side
あなたを抱き締めていると、
眠ってしまった。
ちょうど良い。
目を隠す必要がなくなった。
眠ったあなたを起こさないように
お姫様だっこをした。
五 「で、お前ら。"俺"の彼女に手をだすとか
覚悟できてんの?」
非呪術師だろうが関係ない。
ありったけの殺気を出す。
モブ1 「ヒッ。」
モブ2 「ヤベー。」
そう言って逃げようとしたから、
とりあえず殴った。
五 「逃げんなよ。」
胸糞わりぃ。
あなたは"俺"のなのに。
触りやがって。
五 「ぜってー、許さない。」
そう言って、モブ達をボコボコにした。
モブ1 「ゆ、ユルジテクダザイ。」
モブ2 「も、モヴジマゼンガラ。」
五 「は? 謝ればすむと思ってんの?」
グチャグチャになった顔で
"俺"に許しを得ようとする。
五 「"俺"はこのままお前らを殺しても
良いんだけど。」
モブ1 「ヒッ。 そ、それだけは。」
モブ2 「勘弁してください。」
そう言って、土下座してきた。
本当は殺そうと思ってたけど、
こいつらの血がついた手で
あなたを触るともっと汚れる。
五 「チッ。もう二度と目の前に現れんな。」
そう言うとコクコク頷きながら
四つん這いで逃げていった。
五 「あなた。」
五 「悪い虫は僕が退治したから、
もう大丈夫だよ。」
眠っているあなたにそう言って、
首にキスをした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!