第24話

デート
3,529
2021/04/01 09:56



私 「わぁ。 大きい!」



   ようやくお店に到着した。



   いや、お店と言うよりデパートだった。



五 「食材のコーナーはあっちだね。
   でもその前に他のところも見ていく?」



   悟さんに、そう提案されて
   勢い良く頷く。



私 「はい!」



   私たちは手を繋いだまま、
   デパートのなかを見てまわった。



私 「あ。」



   クレープだ。
   久しぶりに食べたいな。



五 「何? クレープ食べたいの?」



   いきなりそう聞かれて驚いた



私 「なんでわかるんですか!?」



五 「あなたのことは何でもわかるよ。
   じゃあ、並ぼ❗」


   悟さんが私の手をひいて列に並ぶ。



五 「何味食べる?」



   メニューを見ながら、そう聞かれて



私 「う~ん。どっちにしよう?」



   私の中で二択まで来ていた。



   苺ミルフィーユかバナナショコラパイの
   どっちかで迷っていた。



五 「何で迷ってるの?」



私 「苺ミルフィーユかバナナショコラパイの
   2つで迷ってるの。」



   でも、ミルフィーユ好きだし
   苺ミルフィーユにしようかな。



私 「う~ん。」



私 「苺ミルフィーユにする!」



   私がようやく決めた時にレジの前に来た



店員 「ご注文はお決まりですか?」



五 「はい。」



   悟さんが注文してくれるみたい。



五 「苺ミルフィーユとバナナショコラパイを
   一つずつお願いします。」



私 「えっ?」



   それって、私が迷って諦めたやつじゃ



店員 「以上でよろしいですか?」
  


五 「はい。」



店員 「二点でお会計、950円になります。」



   悟さんは、さらっと自分の財布を開いて
   私の分まで払ってくれた。



店員 「ちょうどお預かりします。
    番号札3番でお呼びしますので少々
    お待ちください。」



   そういわれ、店内の椅子に座った。



私 「悟さん、もしかして私のために頼んで
   くれたんですか?」



   これで私の勘違いだったら恥ずかしいけど



五 「ん? そうだよ。」



   さも、当たり前かのように答えてくれた。



五 「あなたが
   どっちも食べたそうにしてたから、
   僕のをもう一個のにすれば半分こできる
   でしょ?」



   悟さんの優しさに、また涙が出そうだった



私 「ありがとうございます。」



   悟さんのような素敵な彼氏が出来て
   幸せだな。

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