そのあとは、何事もなく荷物をまとめた。
悟さんの家に帰ってきて、
一息ついていると
五 「あなた~~~。
かまって~~~~~?」
悟さんが甘えて来た。
そう言う姿も微笑ましいと思う。
私 「もちろんです!」
微笑みながら、近くにいる悟さんの頭を
わしゃわしゃと撫でる。
五 「フフッ、くすぐったい。」
目を細めながら、くすぐったそうにする
悟さんがとても可愛くて
もっと頭を撫でる。
五 「あなた、ありがとう。
今度は、僕が甘やかしてあげる。」
そう言うと、私のことを持ち上げて
悟さんの膝に座らされる。
私 「悟さん!? 私重いですよ!?」
五 「そんなことないよ?」
平然な顔をして言うから、
恥ずかしくなって顔を手で覆った。
五 「照れてるの?
か~わ~い~い~。」
私のことを抱き締めながら、
一定のリズムでトントンしてくれた。
今日は色々なことがあったので
すぐに眠くなってしまった。
五 「何? 眠いの?」
答える元気もないので、
首をコクコクと縦にふった。
五 「フフッ、寝ていいよ。
寝室まで運んであげるから。」
その言葉を聞いて、私は眠りについた。
悟さんの腕のなかは温かった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。