第97話

93.
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2021/05/07 11:00

























暗闇の中、ひたすら歩き続けた。





























最初は、死んでしまったのかと思った。









































…でも、違った。




































どこか、遠くから私の名前を呼ぶ声がした。






















































その声を頼りに、声のする方へと歩み続けた。



















































































そして、今。






































あと1歩 歩むと光に包まれるような





























そんな場所に立っている。










































息を整えて、歩もうとした。





























































…その時。

















































         『 あなたッッ…!』











































如月あなた
………え……、

































振り返ると、そこには__










































      『 兄 …さ……ん………、?』




























































弥生兄さんと、来兄さんが居た。





























如月あなた
どう……し、て…
如月 来
如月 来
どうしてかって?
そんなの決まってるだろ!!
如月 弥生
如月 弥生
お前に頼みがあったからだよ。
如月あなた
頼み…、?
如月 来
如月 来
おう!
如月 弥生
如月 弥生
お前はまだ生きることが出来る。
だから、そんなお前に頼みたいんだ。
如月あなた
……、?
如月 弥生
如月 弥生
………なぁ、あなた。



























































 『 俺 ら の 分 ま で 、 幸 せ に な っ て く れ 。 』

































如月あなた
ーッッ…!
如月 弥生
如月 弥生
俺らは、もうそっちには行けない。
つまりそっちで楽しむことが
出来ないんだ。
如月あなた
…ッッ、
如月 来
如月 来
だから!
俺らの分までこの人生を楽しんでくれ!
如月 来
如月 来
実弥とも、仲良くな!!!
如月あなた
…、!!、







































そうだ、実弥さん。


































私の愛した人 __ ,











































如月 弥生
如月 弥生
言いたいことは言った。
…ほら、進め。
如月あなた
えっ、でも私まだ___
如月 来
如月 来
次会うのは、
お前が長生きして死んでから、だろ?
如月あなた
……、!
如月 弥生
如月 弥生
大丈夫だ、また会える。
如月 来
如月 来
ほら、行け!!
ちゃんと見てるからっ!
如月 弥生
如月 弥生
……お前の居場所は、向こうだぞ。
如月あなた
……ッッ、









































  本当は、大好きな兄さん達と、

        もっと一緒に居たい……けれど。































































如月あなた
“またね”、兄さん…ッッ
















































        『 『 お う ___ 』 』






























































そして私は__





























































光の中へと、歩んで行った。




































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