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第1話

1話 最悪な出会い
私の親友は、世界でいちばん可愛い。

別に、私が親友バカというわけではなく、
容姿から性格から本当に可愛いのだ。

だから──。
美園 みくる
美園 みくる
キャーッ
あなた

そこの電柱に隠れてる
ストーカー野郎!

私は親友の美園(みその) みくるを
守るべく、殺気を放ちながら竹刀の
先を不審な男へと突きつける。
あなた

警察に突き出されたくなければ、
二度とみくるの前に現れるな!

一目散に逃げていくストーカーに
うんざりしつつ、
私はみくるを振り返った。
あなた

毎回毎回、みくるも大変だな

あなた

(日本中の不審者がみくるに
吸い寄せられてるみたいだ……って、
想像しただけで寒気が)

美園 みくる
美園 みくる
いつも送ってもらっちゃって
ごめんね
目の前でしゅんとしている彼女とは
小学校からの付き合いで、同い年の高校2年生。

その可愛さゆえに、
日常的にストーカーや痴漢に遭遇する
親友のみくるを守るため、
私はこうして放課後は家まで送っているのだ。
あなた

いいんだよ、
私が好きでしてることなんだから

幸い、私たちの家は学校から徒歩圏内。

お互いに部活が終わったら下駄箱で待ち合わせて、
みくるの家を通って帰るのが私の日課だ。
美園 みくる
美園 みくる
じゃあ、また明日ね。
いつも、守ってくれてありがとう
家の前に到着すると、
みくるは花が咲いたようにはにかむ。
あなた

当然だろ! 親友なんだから。
じゃあ、また明日な!

私は親友が家の中に入るまで見送り、
自分の家へと歩き出す。
あなた

(明日は、お互い朝練あるよな)

私は剣道部、みくるは吹奏楽部に
所属している。

なので朝練がある日は、
彼女を迎えに行くために早起きするのだ。
あなた

気は早いけど、
忘れないうちにアラームかけとくか

スマホでアラームを設定しながら、
街灯が少なく薄暗い道を歩いていると──。
女子高生
女子高生
ねえ、どうして!?
どうして、私のこと無視するの!?
あなた

(ん? なんだ?)

顔を上げれば、高校生くらいの女の子が
誰かに詰め寄っているのが見える。

女の子のほうは、制服からするに他校生だ。
あなた

(でも、あっちのほうは……)

詰め寄られているのは、
私と同じ高校の制服を着ている男子生徒。
???
???
好きじゃないから
あなた

(なっ、なんて辛辣な言葉を……。
だけど、やっぱり間違いない。
あいつ、藤ヶ谷 昌(ふじがや あきら)だ!)

藤ヶ谷 昌は、うちの学校の女子から
絶大な人気がある。

……と、前にみくるから
教えてもらったことがある。
あなた

(みくるに近づけちゃいけない
要注意人物だと思って、
覚えてたんだよな)

女子高生
女子高生
ひどい!
藤ヶ谷 昌
藤ヶ谷 昌
はっきり言わないと、
きみ、これからも俺に
付き纏うでしょ?
あなた

(あ!)

女の子が藤ヶ谷 昌に向かって、
腕を振り上げた。
あなた

やめろ!

私はとっさに駆け寄って、
不本意だが藤ヶ谷 昌を背に庇う。

彼女の手を避けようと顔をずらすも間に合わず、
その爪が私の頬を掠めた。
あなた

……っ

痛みが走ったが、
私は女の子の手を掴んだ。
女子高生
女子高生
──なっ、なんなのよ、
あんた!
あなた

え? 私は、あー……。
通りすがりの者だ!

女子高生
女子高生
はあ!?
藤ヶ谷 昌
藤ヶ谷 昌
ぶっ
あなた

(背後で藤ヶ谷 昌に吹き出された
気がするが……。今はとりあえず、
目の間の彼女をなんとかしないと)

あなた

〝こんなチャラ男〟のために、
手をあげるな

女子高生
女子高生
え……
あなた

誰かを傷つけたら、
そのぶん、あなたにも痛みが
返ってくるんだ

女子高生
女子高生
…………
女の子は唇を噛んで俯いた。

私はその肩に手をのせて、
落ち着かせるように笑いかける。
あなた

〝こんなチャラ男〟のために
人生を棒に振るな

女子高生
女子高生
うっ
女の子の顔が泣き出しそうに
くしゃっと歪んだ。
あなた

この世界には星の数ほど
男もいるわけだし、あなたを
心から愛してくれる人がいる!

女子高生
女子高生
あ、ありがとう。
私、〝こんなチャラ男〟のこと
なんて忘れて、新しい恋をする!
そう言って女の子は、
何度も『ありがとう!』と
言いながら走り去っていく。
あなた

よし、一件落着だな

藤ヶ谷 昌
藤ヶ谷 昌
〝こんなチャラ男〟