あなたside
聡ちゃん︰匂いって大事だよね”
あなた︰なに突然、笑
聡ちゃん︰あなた、今日俺の匂いじゃない
聡ちゃんが言っているのは、この前私にくれた香水のこと。
聡ちゃんが使っているやつで、
もちろん1人の時とか、寂しい時には付けてるけど、、
あなた︰だって、今日は聡ちゃんとお出かけだから…
それに、今からご飯に行くのに、
甘いバニラの香りって、なんかね~…
聡ちゃん︰せっかくあげたのに…
そう言うと、こちらに背中を向けて
寂しそうな雰囲気を漂わせる。
そんな可愛い姿を見るといじめたくなっちゃうけど、聡ちゃんは豹変しちゃうから、仕方なく
あなた︰ごめんね…?
聡ちゃん︰好き?
あなた︰え?
聡ちゃん︰俺の事好き?
あなた︰うん、大好きだよ?
ようやくこっちを見ると、勢い良く抱き着いてきて、自分の体をわたしに擦り付ける。
なんか、面白くて、犬みたいでかわいくて、笑
あなた︰え、なに?笑
聡ちゃん︰俺の匂い付けてんのー
あなた︰ふっ笑
って笑うと聡ちゃんは、また不機嫌に
聡ちゃん︰俺のものにしたいからじゃん、だめ?
いつもならモノ扱いするな、って言えるのに
なんだろ、この感じ。
俺の、っていうのが嬉しくて。
あなた︰ううん、悪くない
聡ちゃん︰なら、もっとこっちきて、足りない
匂いへの執着が凄すぎる聡ちゃん。
いつしか束縛もされちゃうのかな。。
でも…聡ちゃんになら__。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。