第10話

白鳥沢との練習試合②
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2020/10/22 20:31
賢二郎「おい。なんでこっち向かないんだ?」


そう言ってこっちに近づいてくるお兄ちゃん。
私はそれから逃げるように英の後ろに隠れた。



国見「え、あなた…」


あなた「英、助けて。殺されるよ…」

賢二郎「殺さねぇよ。
あなたがLINEをスルーしたから話がしたいだけだ。こっち来い。」

あなた「いや!どうせ白鳥沢に来いとかいうんでしょ!?私は行きたくない!」

そう言って、英のジャージを握る。

国見「あの、なんでそんなにあなたを白鳥沢に入れたいんですか?」


賢二郎「こいつは白鳥沢でバスケをするべきなんだ。お前らは知らないだろ。あなたがバスケでユースに誘われたのを断った事を。」


男バレ「え!?」 じー( ⚭-⚭)



視線痛い…
別に聞かれてないし、言う理由もないもん。

及川「ユースって事は全国トップレベル!?
そんなにバスケ上手かったんだね!」

岩泉「女バスが助っ人に誘う理由がよく分かった。」


賢二郎「あなたは白鳥沢にいるべきなんだ。だから、あなたここへ来い。」


あなた「嫌だって。私は今の生活が好きなの。絶対行かない。」

賢二郎「じゃあ、今日の練習試合で俺達に勝ったら青葉城西にいることを認める。でも、勝てなかったらこっちに来てもらう。いいな?」

あなた「は!?それ卑怯じゃない!?」

賢二郎「帰って来れないからって俺のLINEスルーして青葉城西に入ったやつが言えることか?」

あなた「う……」


賢二郎「じゃあ、そろそろ始まるから行くな。今日の練習試合楽しみにしとくよ。」


お兄ちゃんがそう言って去っていった。
私は俯いてどうしようか考えていた。

国見「あなた、大丈夫。何とかなるよ」

及川「そうそう。約束なんて守る必要もないし、俺らが勝てばいいんだから。」


あなた「は、はい。」


皆なら、大丈夫だよね…
こんなこと気にするより、マネ頑張ろう。


岩泉「大丈夫だ。俺らはお前を白鳥沢にやる気はないからな。大事なマネは必ず守る。」


そう言って、頭を撫でる岩泉さん。
めっちゃかっこよくて頼もしかった。


私は笑って、頷いた。



そして、体育館に集まると
練習試合が始まった。



“お願いしまーす”










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