第33話

大嫌い
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2023/07/29 11:00


あなたside



私が覚えてる小さい頃の記憶。


昔は幸せだった。楽しかった。
なにひとつ辛いことなんてなかった。


" 普通 "だったのに。


いつからかな、

あいつがおかしくなったのは___

























___邪魔をするな


___お前はいらない人間なんだ


___なんだ。まだここにいたのか















何度も何度も怒鳴られた。


あいつの口から出てくるのは、
" 私 "を否定するような言葉ばかり。

























___役立たず


___お前に価値なんかない


___酷い出来損ないだな





















なんて、何度も言われた。


私が生きることに意味なんかない。


私が生まれてきたことも、
いま生きていることも、

なにもかも間違いなんだって。


私のすべてを否定された。


いま思えば、あの言葉たちは、
子供ながらに残酷だったと思う。


初めは大好きだったお父さん。
だからやっぱり悲しくて、


だけど、


言われ続けてたからかな、
いつのまにかなにも思わなくなった。


" 慣れ "って怖いよね。



それから捨てられるまで、
そこまで時間はかからなかった。































___お前なんかいらない



そう言われて、捨てられた日。


本当はわかってた。
いつかそうなるんじゃないかって、


だけど、小さかったからかな、





きっとどこかで、
期待してたのかもしれない。


また、迎えに来てくれるんじゃないかって、





でも、最後に言われたな、


私が生きてること自体が
あいつにとっては迷惑なんだって。



いまでも覚えてる。

私に向けられたあの冷たい目。
上から見下ろすように、私を見るあの目。


いまも変わらない。


十数年経ったいまでも___

























虎牙「俺に逆らうな」




























私に向けられた冷たい視線。
さげすんだような目で私を見下ろす。






あなた「……」

虎牙「返事は?」




















ああ、やっぱり、



























あなた「…わかりました」

虎牙「それでいい」



































大嫌い___



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