第37話

バカじゃねぇの
329
2023/08/06 11:00


パールside



あいつを"捨てた"くせに、
今更なに言ってやがんだこいつ。



虎牙「ずっと雨宮と暮らしていたらしいが、くだらない家族の真似事なんかして。つまらん」



たしかに、雨宮のとこでいんのは
不満だったけどよ、


それでも、

あいつがそれでいいっつーから、
" そこがいい "っつったから、


なにも言わねぇで見守ってた。


もしあいつらがあなたになにかしたら、
どんな理由があっても許さねぇ。


けどよ、

あいつらにとっても、俺らと同じくらい
あなたは大切で、守りたいって、


あなたのこと大事にしてんのは、
見ればわかんだよ。



虎牙「あいつはな、役立たずなんだ。なにをするにしても、出来損ないの役立たず」
パール「ははっおもしれぇなあんた」
バーニー「あなたのこと役立たずだってよ」
パール「あんた、あいつのことなんもわかってねぇわ」



あいつはいろんなやつらに守られてる。


でもそれは、

あいつが自分を犠牲にしてまで、
"仲間"を、大事なものを守るから、

誰かのためにって、命を張って動くから、


だから、

いろんな奴らが
あいつを守ろうとすんだよ。



虎牙「わかってないのはお前らだろ。あいつを使えばどれほどの力を手に入れられるか」
パール「あなたを道具として見てるあんたにびっくりだわ」
バーニー「それも全部目的のためかよ」
虎牙「そうだ。人間兵器として使ってやるって言ってんだよ。あいつにはそれしか価値がないからな」



あいつは、

人のためになにかしようとして、
いつも一人で背負ってる。


誰かが助けを求めてたら、
どこにいても、必ず駆けつけてきて、


人には命大事にしろって言うくせに、
自分の命はすぐ投げ出して、

自分のことは大事にしねぇし、


でも、だからこそ、

いつでも支えになれるように、
どんな時でも助けられるように、


あいつのそばに俺らがいんだわ。



バーニー「あんたほんとクズだな」
パール「頭いかれてんのかよ」
バーニー「役立たずとか、んなことねぇし」
パール「価値とかありまくりだわ」



このおっさん、

あなたに"価値がねぇ"なんて、
あいつのなにを見て言ってんだ。


俺たちがいままで、
どれだけあなたに助けられたことか、


…まぁ、

おっさんにはわかんねぇか、



虎牙「お前らがなにを言っても、あいつが役立たずなのは変わらない。やっと見つけたんだ。あいつを最大限活かす方法をな」
パール「…」
バーニー「…」



ああ、そっか…


こいつが、ずっとあいつに
"そう言う言葉"を投げてたから、

あなたは自分のこと___



パール「くだらねぇのはあんたのその思考だな」
バーニー「同感。あなたのこと道具扱いするやつに任せらんねぇ」


虎牙「好きに言うといい」



なんて、余裕そうに笑って、



虎牙「お前らはしばらくここで拘束する。まぁ、すべてが終われば、右腕として拾ってやるよ」
バーニー「ははっおもしれぇ」
パール「I can't do it even if I die.(それは死んでもごめんだわ)」
虎牙「生かしてやるかわりに私の下で動けと言ってるんだ。お前らに拒否権なんてない」
バーニー「誰かの下につくとかI'm going to drop your wish.(こっちから願い下げだね)」
パール「俺ら殺される気ねぇし」
虎牙「お前らがなにを言っても、権利は私にあるんだ。そのうち私になにも言えなくなるだろうな」



そう言い残し、どこかへ消えたそいつ。

なに言ってんだ。バカかよ。


つーかあのおっさん、
なに勝った気でいんだ?


この状況見て、
まさか俺らが諦めるとでも思ったのかよ。

バカじゃねぇの。



パール「おいB」
バーニー「おう」



言っとっけどよぉおっさん。


俺らまだ、なんも諦めてねぇぞ?



プリ小説オーディオドラマ