リスニングと言う形で、クルーウェルセンセーが声に出した言葉を紙に書こうとするが、言葉の意味自体理解出来ないものもあれば、言葉を知っていても書くことが困難なものもあり、最終的には不格好なひらがなやカタカナで書ききった。
そう思った矢先に当然だが、「見せてみろ」と言われ、ノートを取られる。
案の定、クルーウェルセンセーは怪訝そうな表情を浮かべ、なんとも言えない気持ちで私は顔を逸らした。穴があったら入りたい。
※クルーウェル先生には英語に見えていますが、単語自体や綴りが間違っていたり、とってつけたようなものもあれば、抜けもあり、見た事ないような新しい文字が書かれていたり、字が繋がっていて大文字や小文字が入れ混じっていたり、字がごちゃごちゃしているように見えています。
一気に言われ、唖然としていると「分かったなら返事をしろ」と言われて躊躇いながらも「わ、分かったよ」と返事をした。
これでも元の世界じゃあ恐れられてる“化物”だってのに……。いや、それは関係ないか。
そんなこんなで、クルーウェルセンセーに読み書きがなっていないのがバレ、放課後の特別授業を受けることになった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!