第11話

11.
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2019/01/27 12:20
だからといって
2人きりにはならなかった



隣にはいつもハルがいた




わたしの親友として
マサイくんの彼女として







文化祭の看板作り


楽しいのは楽しいけど










欲張りになる


マサイくんといたい









なんてね…


下唇をグッと噛む




こんなこと考えるのはやめよう…




そう思っていると


マサイくんがスッと立って


よし!
あとはあなたちゃんと
2人でするから
ハルは先に帰ってて

って言った




え?とハルは驚く




当たり前だ




わたしもとっさに

じゃぁさ
みんなで終わりにして
一緒に帰ろうよ?

って伝えた





でも マサイくんは

いや、実行委員の仕事だから
2人でやらなくちゃ
実行委員の意味ないじゃん
って なかなか折れなかった



はいはい、了解!


ちょっと不機嫌になって
じゃぁ、また明日ねって
ハルは帰って行った






沈黙が続く







ダメだよ
彼女怒らせちゃ
って言うと


大丈夫
いつもあんなんだから
って マサイくんは笑った




文化祭が終わったら
ちゃんと埋め合わせしてあげてね
って言うと





マサイくんは小さく

そうだねって言った









2人きりにはなれたけど
ハルのことが気になって
仕方がなかった








しばらくすると
LINEが鳴った



ハルからだ


ハル
ハル
マサイ
最近あんなんだから
たまに寂しくなる

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