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第3話

藤之宮 鈴花
「あなたはとてもいい子ね。いつも優しいし、頭が良くて、それで聞き分けがほんとに良くて……自慢の子だわ!」
そう言われ続けられなければいけない。
そうしないと呆れられて捨てられるかもしれないから。
5年前。5才の弟の陸が奇病を発症した。うちの家系は元々男の子が体が弱い。だから、お母さんも覚悟していることだった。私も。陸が生まれてからお母さんは陸ばかりを心配している。
少しくらい私にも構ってと言いたいけれどそんなことは言えない。だってお父さんは死んでから、お母さんに心配をかけないと心に決めたから。


「いってきまーす!」
そう藤真に明るく言いながら家を出ていく。藤真にも心配をかけたくない。藤真だって病気と闘っているのだからちっぽけな私の悩みなんて打ち明けるなんて出来ない。

8:00学校到着
いつも通り机が汚れ、ゴミが引き出しの中に入っている。教科書はズタズタに引き裂かれている。最初こそは「酷い……」と呟いていたが、時間が経つとその気持ちも薄れていく。

8:05朝礼
「皆さん、ご機嫌よう。」
「「「ご機嫌よう。」」」
私の学校はいわゆるお嬢様学校だ。わたしは特待生でこの学校にいる。お母さんにお金を私より陸に使って欲しいから。
そう、ぼーっと考えているともう授業が始まっていた。
12:45お昼休み
自分で作った真っ黒焦げなお弁当を食べる。
当然、独りぼっちだ。でも別に悲しくなんてない。だっていつも同じだから。…「陸はいいな。」そう呟いてしまった。そんなことを思っていたのかと自分でもびっくりする。
13:45授業開始
国語と英語のテストがある。私には余裕だ。
15分で終わらせてぼーっとしている。
すると消しゴムが投げられた。
……その消しゴムは答えが書いてあったのだ。
…………え。
そこからいじめっ子の予想通り先生は私を疑い、親に連絡が行った。
……どうしよう。お母さんに呆れられたくない…でも…来てくれるなんて…うれ…
バチン!
自分の頬に激痛が走る。
「あんたって子は!本当に馬鹿な子!!なんでこんなことしたの?!」
バチン
「でも、おか…」
「言い訳なんか聞かないわよ!」
「あなたは本当に悪いことをしているのよ?!
まずは反省しなさい!!」
担任が口を挟んでくる。
「…お母様。病院から連絡g…」
「なんですって!鈴花!後でしっかりと話を聞きます。家に帰ってなさい!」
…もう行くんだ。やっぱり私よりも陸の方が大事なんだね。わかってるんだ。私より陸が好きなんだね。それなら私はいらない気がする。
そう思っているとお母さんはもう居なかった。

帰り道を歩く。
目の前に不自然にチューリップが置いてある。
不思議に思って少し花びらの所を触れてみる。
すると、私が

この世界にはいないんだと確認されているような気がした。