え
こないだのだよね、絶対……
なるべく普通の反応を……
胸がつーんとなるのが分かった
グクがチェヨンちゃんを振ったって、それは
私がいるから……?
へ?
大事な彼女……?
誰だってそうだ
失恋から立ち直るのだって
そう簡単なことじゃないし
好きな人に彼女がいるからって諦められる訳じゃない
私がもしチェヨンちゃんの立場だっだとしても、絶対諦められないと思う
なのに、勇気を出して気持ちを伝えたチェヨンちゃん、本当にすごいよ……
で、その私はチェヨンちゃんが振られたグクの彼女……
気まずい……
アナウンスとともに私は立ち上がった
よーい
パーーーン
1番目の人がスタートした
私は隣で待機しているジュンくんとしゃべっていた
私はどんなお題かなぁ……
なーんて考えてたら
もう2番目の人たちがスタートした
次が、私たちだ………
同じレーンのチェヨンちゃんを見ると、こっちに向かってガッツポーズをしていた
私もチェヨンちゃんにガッツポーズを返した
よーし
頑張るぞ
位置について
よーい
パーーーン
みんなで勢いよく走り出した
1番最初にお題を取ったのはジュンくん
キョロキョロと辺りを見回していた
私も、目の前に置いてある紙を開いた
お題は………
デジャヴ?!?!
これ、ジュンくんが書いたやつだよね
え、
まさかの私が引いたパターン………
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!